人生の絵本
6月6日の金曜日。
定期通院の時 病院の検査室近くの院内コンビニでお茶と本を買っていたら トトロを呼ぶ声が・・・振り向くと アトリエ生徒のNちゃんとお母さん。
「あ やっぱり先生だった。。」と ニコニコしている。学校の検診で心臓に異常が見つかり検査に来たらしい。心配して聞くと 心電図は大丈夫だったと。「よかった。よかったねー。」と 心から思うトトロ。「うん」とNちゃん。安心顔のおかあさん。心配でしたね。
病院で生徒に出会ったことは何度かあるけれど 本当に心が痛くなる。逆にみんなは トトロがいつも大きな病院に行く事をどんな気持ちで心配したり 応援したりしてるのかなぁ。。。。元気でいなくちゃなぁ。。と思う。元気が大事と教える立派な反面教師なのかも。
午前中だったので これから博物館に絵を観に行くから一緒に行こうと誘うと「学校に戻ります。」と。
「サポれないの?」と誘惑してみるトトロ 。笑笑 生徒達はいつも立派です。。。Nちゃんは小学校に戻って行った。。
博物館へ行って 車から降りた途端に およそ35年来の友人で 日本画の画家でお寺の奥さんの明美さんと バッタリ。。。。はるか昔の30代の頃 長期の入院中に友達になり お互い絵を描く事を知り しかも二人とも県外から嫁いで来たので共通点も多々あり 退院してからも 共作で絵本を描いたり 色々と二人でチャレンジしていた。その頃はプロになるなんて思ってもいなかった。。。
お連れの 可愛い女性は 明美さんの息子さんのお嫁さんで 彼女は「トトロおばちゃん。」と 懐かしそうに私を呼び、なんとトトロのしていた家庭文庫の時の地域の子だった・・・ 大ミラクル発生しましたー。やっぱり 不思議なことは起こりましたね。。。「私3歳くらいでした。。」面影あるよ。
トトロのやっていた「たんぽぽ文庫」は まだトトロが退院してすぐの頃 コピーライターの少ないギャラで 絵本を買い集め 地域のこども達に読み聞かせを始めたのが何もかもの始まりとなった。。10年くらい続けたのかなぁ。地域は明るく楽しくなった。
まさか そのときの子どもが トトロの友人のお寺に嫁いでいたとは。。。ご縁は異なもの 粋なもの。。。。
明美さんはお寺のお嫁さん仕事や 4人の子育てをしつつ 日本画の筆を持ち続け 何度も市展賞に輝き 毎年 出品し続けていて「元気で描き続けようね。」と エールを交換した。
続けることの 苦しみと その姿勢のもたらす生きる力で自分を支える者同士の再会が嬉しかった。
立体造形から書道 絵画 デザインなどなど プロの作品もたくさんあって、静かに鑑賞した。皆さん スゴいなぁ。。。
トトロの琵琶湖は 色調の濃い絵と 切り絵作家の紙原四郎先生の絵画に挟まれて 波も立てずに展示してあった。ありがたい事です。
もう 倉吉に県立美術館が出来たので ここでの美術展はあまり多くはないけれど こじんまりと鳥取らしくて それでも全部観ると トトロの足は腫れ上がる。。。エレベーターがあるからとてもありがたい。
6月7日 土曜日クラス。
水彩使いも巧みな ノノカちゃん。
この日 コンビのユズキちゃんは 用事でお休み。。
シュウゴ君のところに遠征して遊ぶユイカちゃん。いいコンビになったね。。こちら側はユウタ君とT君。
トトロは昨日 某学校から授業の依頼を受けて その依頼内容で少し悩んでいる事をユウタ君に相談した。彼の答えは明確だった。「生徒達には罪がないから 行ってあげたらどうですか?きっとトトロ先生の授業 心に残りますよ。。」ユウタ君大人になっていた。。。ありがとね。
後半クラス。赤の似合うミナト君は 初日の博物館からトトロ絵の前での写真をLINEしてくれた。。
色々なことがしたくて いつもまとまりにくいカエデ君。この日は額縁を制作中。才能豊かな子・・なんでもやってみようね。
オトナちゃん ミオリちゃんと。。。頼もしいセンパイ達。
高校生のカノちゃん。
猫の絵作家 カコちゃん。そういえば アトリエ には高校生が5人もいるんだね。小さい時からいるので 気づかなかった。。。笑笑
生けた時と 色を変えながら微笑む 6月のアジサイ。
6月9日 毎日暑いけど 梅雨入り間近。。。
満員の土曜日クラスから 席の空いた月曜クラスに移ろうかと 試しに来てもらったツムギちゃん。一年生。
「博物館でせんせーの絵みたよ。ミオリちゃんに会ったよ。」とうれしそうに話してくれた。「あら そう。ありがとねー。」
少しだけ早く来て 宿題続行中のショウタ君。
タイセイ君も来て 一年生 二年生 の若手が揃い さり気なく絵本タイムにとりかかる。
子ども達は 大きくなって終わり という事なく どんどん新しい一年生が登場するので トトロも覚悟して何度も転生しているのですよ・。・。きっと。。。
この日で アトリエを卒業するアラタ君に みんなでアンパンマン入りの お手紙を書いた。
新人ちゃん達に この意味が分かるのかしら? と思っていたら 二人とも ちゃんと丁寧に一生懸命書いていて トトロは子ども達の無限の優しさに感動し 心の中であやまった。。。長くアトリエにいたアラタ君との別れを みんなはちゃんと感じていた。。
みんなのカード。。
終わってから しばらく待っていたけれど 道路が渋滞するので みんなが帰り 近くのメイナちゃんだけ 代表で残っていたら アラタ君とお母さん登場。
アラタ君は相変わらずシャイだったけれど 思いを絵に込めてトトロに手渡してくれた。
丁寧な麒麟獅子と トトロが描いてあり、「6年間ありがとうございました」と立派な字で書いてあった。
別れの言葉を言う時 泣きそうな感じになっていたので ただ握手して花やカードや みんなのアンパンマンを手渡した。
メイちゃんも みんなの代表として ちゃんと立ち会ってくれた。
アトリエから巣立って たくましくなって またおいで。。。
今までのみんなが そうだったように。。
ちょっと寂しい別れを 何度も繰り返し 人は進んで生きていく。でも ちゃんと心にはしっかりとみんな居る。
うわべだけじゃなく ヘラヘラした付き合いじゃなければ 自分だけの絵本のページの中に ちゃんと残って生きていく。
すごく分厚い人生の絵本は 一人ずつ 一冊ずつ 面白くてちょっと寂しくて 味のある物語りなんだなぁ。。と思うトトロだった。
ミラクルにミラクルが重なり、大きなうねりとなっているような不思議でちょっぴりゾクッとするほどの引き合わせ…。こんなことってあるのですね✨縁とは本物に不思議なものですね。分厚い一人一人の人生の絵本が互いに少しだけ交差する奇跡のような時間…。心にグッときます。
人生の中で出会う人や様々な出来事は、いろいろな色となって人生の絵本を彩り、味をつけていくのですね。今この瞬間は、絵本にどんな色や味をつけているのだろう…。なんだかそう考えると、嬉しいことや、おもしろいことだけでなく、別れや悩みも寂しさも愛おしく感じてきました。アトリエ仲間のみなさんの絵本に、描かれる仲間との出会いや巣立ち…。それぞれのページの中で、それぞれの形で、生きていくことでしょうね。
投稿: クローバー | 2025年6月14日 (土) 09時46分
クローバー 様
ありがとうございます。
たまにどこかで いつかの生徒に会うこともありましたが 家庭文庫時代の子どもに会うのも 珍しくて ましてやトトロフレンドの家に嫁いでいたなんて 本当にドッキリのようなサプライズでした。
生きていれば こんなこともあるんだと 小説より奇なり。。。。
これからも何が起こるか楽しみです。
自分だけの ページを作って行きましょうね。。。。
投稿: アトリエトトロ | 2025年6月15日 (日) 01時26分