心もよう
時はお彼岸のさ中 真夏のような日が続いた。日中は22度超えで アトリエの窓を開けて春風も仲間入り。
3月22日 水曜クラス。全員集合。半袖Tシャツやら トレーナーやら 朝晩と日中の気温差が激しいので服装はまちまち。
卒業式を終えた 6年生のソロンゴは この日で教室を移る。 みんなからは 「ありがとうございました」のカードと拍手。
先生からは 手作りフラワーバスケット。
時間中は みんなでよく笑いながらも 今までチカラを合わせて来た面々の少し寂しそうな顔。
個々に絵を描きながらも このメンバーならではの空気感というのが どのクラスにもあって ソロンゴはみんなを見渡し いつもさり気なくリードしてくれたり 何より ヨシノちゃんが2年生までは学童から連れて来てくれたのだった。
みんなは 心で感謝していたのが この日の態度でよくわかった。いいね。思い出がいっぱい出来ていたね。ソロンゴ お疲れ様。
翌日の23日 木曜日。鳥取市郊外の河原町というところまで ご依頼の絵をお届けに参上。
近隣に新しく 障害があってもなくても 色々な児童たちを預かる 児童クラブを息子さんが開設されるとのことで そのお祝いとしてこのご婦人がご依頼して来られたのだった。
うかがうと 20年くらい前に トトロの童画展で大作をご購入された方で その時は河原保育園の園長先生だったとか。。。それはBOSSの卒園した保育園だったし、4歳児当時ののBOSSの初恋の保育園の先生のこともご存知だったりして また みんなで時空を超えた・。・。
お城と千代川の鮎釣りとハンググライダーと野原の子供達・。・。そして動物たちを描き入れたこの作品に とても満足して下さり、「欲しかったのは この絵です。。」と涙ぐんでくださった。
お宅の裏には 綺麗な渓流と椿の花。自然のせせらぎのメロディーに癒されて お茶をいただき 野菜のお土産までいただいての帰路には 桜の並木がもうほぼ満開の見事な風景を見せてくれていた。児童クラブは四月に開園。 みんなでタヌキやリスを探す姿が目に浮かぶ。
そのまた翌日の24日 金曜の午後に ファー民さんの息子のソラ君。お母さんとわざわざ 明日上京のご挨拶に駆けつけてくれた。
東大のみ一本勝負で受験し 見事合格を果たした晴れ姿を自称応援団長のトトロに見せに来てくださったのだった。
血は繋がらなくても こうしてご縁の糸はあちこちに繋がって お祝いや応援の出来る幸せとパワーがいただけることに感謝した。
小さい悩みや 面倒な色々は ソラ君の合格で全て吹き飛び まるで同郷の大谷翔平選手のホームランさながらトトロの寿命は延びたのだった。。。おめでとーーーーーーー❤️ いい旅を。いってらっしゃい。住むところは鳥取県の学生寮。いいね この姿勢。
移住から10年。梨を成功させるまでのご苦労を見てきたトトロは感慨無量だった。今年の梨も美味しいことだろう。
25日 土曜日クラス。小雨降る中 春休み中のみんなは ウキウキと集合。
このクラスは レミちゃんが6年生を卒業した。
一心に描き込む レミちゃんの弟のヒビキ君。
そして 完成。今度5年生になる。一生懸命な風景画からは熱いオーラが感じられて また生徒展しなくちゃ と 思ったトトロ。
みんなの拍手の中で お祝いの花かごとスケッチブック贈呈。「おめでとうございます。」「ありがとうございます。」パチパチパチ。。。
アシスタントのミオちゃんも この日がラスト。みんなの様々な心もようを感じ取ろうと 懸命に心を使っていた。
ヒビキ君の焼きもちがおびただしい・。・。「お姉ちゃんばかり お花も スケッチブックも・。・。」とつぶやくし。、。笑笑
「君も6年生卒業の時 お祝いするよ。」と言うと しぶしぶ「うん・。・。」レミちゃんは思いがけないお祝いに嬉しそうだった。
アトリエ名物 お祝いの嵐。晴れやかな門出はみんなでおめでとうなのよね。
ユウヒちゃんは イラストのことを自ら質問し ミオちゃんに最後の講義を受けていた。どちらも一生懸命。時間は宝物。
次からアシスタントを名乗り出たソロンゴに アシスタントの仕事内容を書いてきて 説明するミオちゃん。
ソロンゴの姉のサローラも 名アシスタントだった。今は名古屋で医大生。今度3年生になる。
どうやら ソロンゴを奮い立たせているものは(私もお姉ちゃんみたいに やりたい。)という気持ち。よろしくね。
こうして 続くアシスタント達の助けをいただいて トトロはアトリエを続けることが出来る。ありがたいことです。
代替えで参加していたミナト君も すぐに馴染んで いつものペース。楽しそうに可愛いものたちを作っている。
カホちゃんと この日予定していたジュンコさんの二人が まさかの欠席で 人数オーバーの危機から免れてミラクルを感じるトトロ。
せっかくだから トランブをした。ヒロト君が「久しぶりですねー。」と。前は時々していたからね。
トトロも入ってのババ抜き。だからトトロは優勝してすぐに抜けたという傑作な結末・。・。・笑笑
マオちゃんも欠席だったけど これにあと3人いたら10人だったはず・。・。
ミオちゃんとのお別れも それぞれカードを書いていたりしてていねいに過ごせた。
いつも 今までも 何故かちょうどいい人数に整えてくれる現象に「トトロ神様のしわざ。。」と みんなは思っている。
最後のアシスタントに 全力でやったミオちゃんに「これが始まりだったら良かったのにね・・」と言うと 真顔で「はい。」と頷いた。
ミオちゃんの置き土産のお花がアトリエに咲いて みんなでいつまでも入り口で見送るトトロたちに手を振っていた日。
タイミングよく 神戸の哀しみ癒えないラクヨさんからお裾分けの綿菓子が一箱届いていたので お菓子の袋はパンパンで、ソロンゴたちはラクヨさんにと お礼と励ましのお手紙を書いていた。自分の悲しみの時にもアトリエにお菓子をくださるラクヨさんに 子供たちは感動してどんな教科書よりも 他者を思える人の心の尊さを知ったのだった。
色々な心もようの行き交った お彼岸の頃。天に旅立つ方も多くて 昨日も鳥取の音楽家のS先生の訃報があり そんな中若者は新天地に向かい新しい生活にチャレンジしていく春。
見送ったり 迎えたり 励ましたり 元気付けられたり、目まぐるしい人間模様の中で トトロはやっぱり 心に届く童画を描こう。
今日のアトリエには ラクヨさんの箱に入れて下さっていた モーツァルトの安らぎの曲コレクションを流していた。
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こんにちは。
短い間でしたが本当にお世話になりました。
子どもたちが変わらずハッピーに絵を描き続けてくれるよう願っています。
投稿: sea | 2023年3月27日 (月) 11時21分
お久しぶりです。
相変わらず 一人ひとりに丁寧なはなむけを添えておられるのですね。
僕も あの時スケッチブックをいただきました。
当時 アトリエの人数がとても多くて 今になって 先生はお財布を空にしながら やっていただいていたのだと気がつきます。
でも 大切なスケッチブックは もったいなくて なかなか使えず 大学の教職課程の時に使わせていただきました。
子供たちは きっとアトリエのことを忘れないでしょう。
あの時 キチンと挨拶もできなかったので 20年も経ってしまいましたが「先生 本当にありがとうございました。」
どうか お元気で 末長くニコニコとアトリエに居てください。」
投稿: 東京のOB | 2023年3月28日 (火) 01時46分
sea 様
ありがとうございます。
こちらこそ ありがとうございました。
新天地で のびのびと 色んなことを乗り越えて 大きく成長されますように お祈りしています。
帰った時は 顔出してね。
合言葉は「大丈夫❣️」ですよ。
投稿: アトリエトトロ | 2023年3月29日 (水) 13時37分
別れに旅立ち、新たなステップアップと、アトリエにも怒涛の春が押し寄せていますね。みおちゃん、アシスタントお疲れ様でした。先生からの叱咤激励は何者にも代えがたいです。どうぞ胸を張って、大きく羽ばたいてください。新天地でのご活躍を祈念します。十十六衛門も、いまの持ち場で懸命に精進します。
投稿: 十十六衛門 | 2023年3月29日 (水) 23時17分
東京のOB 様
ありがとうございます。
貴方の居た当時の OBOGたちの中には ご家庭を持つ方もチラホラと 子育て中の方も出てきました。全国に散らばり それぞれの仕事で頑張っていますよ。
別れの時は また会えるつもりでも 滅多に再会できないものですから 心ばかりのおめでとう と感謝の 何かを手渡しています。
大切に使っていただいてありがとう。
ご縁だけは どこにも売っていない宝物です。
どうか お元気で またいつか会えると信じて お互いに悔いなくやっていきましょうね。
投稿: アトリエトトロ | 2023年3月30日 (木) 00時09分
十十六衛門 様
ありがとうございます。
巷は 年度末でご多忙な時にコメントいただき感謝です。
みんな アトリエにとどまることなく 何かを蓄えてから 大きな流れに飛び出す稚魚のようで それぞれの春を見送るトトロです。
でも そのうち あちこちで 育って 一人前になり また会いに来る再会はとてもいいものです。
トトロは小径のお地蔵さんのように いつもここで お団子やお花に癒されながら みんなを応援させてもらいますよ。
しんどい時こそ がんばり時。ファイトです。
投稿: アトリエトトロ | 2023年3月30日 (木) 15時35分
唯一無二の先生の存在、これまでの先輩方の発言からも感じます。改めてこのアトリエを見つけられて嬉しいかぎりです。
投稿: あひる | 2023年4月 2日 (日) 12時21分
あひる 様
ありがとうございます。
もう こちらに来てからの年月の半分以上 アトリエをしていることになります。
数えたこともなかったけれど とてもたくさんの子供たちと ご縁を紡いできたことに 今更ながら感謝です。
みんな大人になって 子供時代のアトリエを人生の折々に思い出していたら嬉しいですね。
常に 未来に向かって進みますので これからもよろしくお願いしますね。
投稿: アトリエトトロ | 2023年4月 3日 (月) 16時56分