心の根っこ
5月27日 水曜クラス。
上を見て胸を張る 一年生 お地蔵さんのアラタ君。
熱心に絵を描くソロンゴちゃんと 向こうの赤い服はランちゃん。
トトロ先生と楽しく「しりとり」をしていて 笑い転げるアラタ君とニヒルに笑っているソージンセンパイ。
このクラスに限って コロナを忘れることがある。
ジュースタイムでマスクをはずすと、忘れてそのままのこともある。
「うるさいよ」と怒っていたソロンゴも 一年生のとき 笑い出すととまらなかったんだよ。
今 4年生。「おぼえてます。」と。
だから みんなは一年生には やや寛大だ。
どんなに騒がしくても「内容がかわいいです。」と、動じず描けるミサキちゃん。
一時間遅れでも あくまでも水曜に来たい中学一年だ。このクラスの空気が好きなのね。
みんなが帰った後から お月謝袋の中に こんな手紙が入っていた。
原文「せんせいごめんなさい。こんどわ ものおたいせつにします。これからもアトリエにかよわせてください。 あらた 」
前の教室の時 トトロが買っておいた恐竜のフィギアを壊してしまって。。叱られたアラタ君直筆の 渾身のお手紙だった。
お月謝の中ということは お母さんにも正直に告白したらしい。
文字が反対だったりしても それはなおるけれど この反省と勇気は何より大切なココロの宝物。成長の根っこ。アッパレ アラタ君のお母さん。。。
30日土曜日 前半クラスのとき 異変は起こった。
まず あらかじめ欠席の予定で違うクラスに来ていた ユズカちゃんの他に いきなりユウキちゃんまで都合のため欠席。
そんなことは初めてなのに そこに 新しい顔ぶれが参入。
岡山から4月に転校して来た「リョウタ君」3年生。
お母さんからお問い合わせがあり、男の子がユウタ君だけで おまけに3年生のコンビが居るここのクラスにご案内したトトロ。
少し早めに来てくれたスタッフ生徒のハルカちゃんと待っていたら うれしそうにお母さんとリョウタ君登場。
目がキラキラと期待に満ちた顔の元気な男の子だった。トトロと少し会話して即「はい 合格です。」笑顔と言葉が生きていた。
さっそく いつもはユウキちゃんの居る席について「もう描いていいですか?」と。
久しぶりのカホちゃんは「〇〇小学校 二年生 〇〇カホです。よろしくおねがいしますっ。」と ハキハキ挨拶した。
リョウタ君も「よろしくおねがいします。」とニッコリ。
こちら 何も見ず ボールペンで一気に描いたカホちゃんの世界。いつもながらスゴイね。
オトナの生徒ジュンコさんも混じった日。
いつもの三年生コンビが居なくて、その分トトロの近くを独占出来たカホちゃんは 始終ニコニコと穏やかに落ち着いて楽しそうだった。
たまに ご機嫌がわるくなる原因が ようやく分かって トトロはシマッタ。。と思った。
ユズカちゃんとユウキちゃんは 語彙が豊富で よくトトロに語りかけながらアトリエを楽しんでいる。トトロも受け答えをしつつ言葉のやり取りの中で アートが出来上がったりする。
そのとき 側でカホちゃんが「うるさいよ。」と言うのを 「自分も大きな声で騒ぐでしょ。人のときばかり言わないの。」と注意していたのだ。
偶然ふたりが欠席したこの日。。。「カホちゃんは トトロ先生を独占出来て うれしそうで可愛かったなぁ。」と BOSSが言った。
カホちゃんの「うるさいよ。」は「トトロせんせい わたしも見て。」と言う意味だったことに気がついた。
赤Tシャツの新人3年生のリョウタ君と青Tシャツの センパイ6年生のユウタ君。。。
初めてのアトリエが楽しくて仕方がないリョウタ君、それを気にしつつ なかなか自分の作品に着手出来なくて 少しイライラするユウタ君。 表情でわかる心理風景。
全体を見ていたハルカちゃんも トトロと同意見なのがスゴイスタッフの視点。5年生。
コロナで 子ども達の外側を守るのに精一杯で 内側の成長や葛藤をみつめる意識が不足していたことに気づかされた。
新人リョウタ君が このクラスにまた明るい空気をもたらしてくれて あの二人も揃ったら リニューアルクラスになる予感。
片時も 手の抜けない 子ども達のココロ。教えてもらいました。
後半クラスには 天理のラガーマン 倉吉のアオイ君の兄の駿君が顔を出してくれた。
天理大学3回生のラグビー部。コロナ自粛で6月まで試合もなく 久々に実家に帰っていたとのこと。
左のガタイのデカいのが駿君。ポジションはFBだ。
みんなは あこがれの先輩に会えて 少し緊張していた。
せっかくだから みんな一瞬マスクをずらして記念の一枚。トトロとは5歳からのおつきあいだ。
倉吉に帰る駿君を送って サローラと駐車場まで行くと、お母さんが助手席にいらして??
なんと彼の運転でアオイ君を送って来たとか。。。。そっか もう21歳なのよね。こんなときトトロはうろたえる。時の流れに驚いて。。
さてさてみんなは アトリエタイム。うれしく 楽しく 黙々と。
ヒロト君はまた新しい世界を生み出している。
パテシエカイキ君は アオイ君にとパウンドケーキを焼いてきた。みんなの分も焼いて アトリエでデコっている。
カイキ君の「カイキ祝い」を美味しくいただいて 幸せなアオイ君。
テンテンマジックも布まで自分で縫って準備。この日は大成功。
そして ババ抜きタイム。
子どもの頃からこうしてアトリエで ココロを遊ばせて来たみんな。
それぞれにあった 反抗期やテンション低下の時代、受験 初恋。。失恋。親子ケンカ みんなココで発散していたね。
いくら歳を重ねたり病気したりしてくたびれているとはいえ トトロは 気を抜かず 手を抜かず 受け止めて 一緒に育って行こうと思った日。みんな平等に、いつでも目をそらさずに。
シャーベット色の綺麗な日暮れだった。
強くて優しいラガーマン先輩のおみやげは アトリエ定番のおっとっとだった。
コロナで大学のスタートが遅れたり 在校生の部活や勉学も滞っているけれど 長い人生のほんの束の間 みんなでくさらずガマンして 持つべきものは「希望」だよ。
トトロもまだまだ 希望は失くしていないから、もっといい絵が描きたいから。生徒たちと 心の根っこを伸ばしたいから。
OBのみんなも また会おう。
小さな後輩たちが ココで一生懸命にやっているよ。
(○´∀`)ノ゙こんにちゎ★師匠。
ふむふむ なるほどなるほど・・・
私がカホちゃんの気持ちがわかる気がするのは
最初に誕生し 親の愛情たっぷりに育った姉と
待望の長男で 末っ子ながら なにかと
女子より優遇される弟に はさまれ 家族の中で
自分の存在意義に疑問を抱き 浮いてた次女だから。
思い起こせば 反抗期も一番キツかったなぁ
親は みな平等に育てていると思い込んでるからね
反抗期も抜けるころには ある意味開き直りというか
いちいち人に頼らない強いメンタル付きましたね アハッ(*'▽')
そうそう もう一つ知ってること
ラガーマンは 強い肉体と優しいハートで出来ているってこと。
特にFBは一番後ろに陣取り 走力、キック力、判断力が必要な
ポジションですね 守備と攻撃 どちらも強くないと出来ません
ちなみに うちの相方はもっぱらスクラムで押し専門でしたが…
「 One for all, All for one 」 …
ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために
ラグビー精神として有名な言葉ですが
社会生活に置き換えても通じると感じます。
ひとりでは成し得ることが難しくても
同じ目的を持った仲間と ひとつひとつ前へ前へ
少しでも目標に近づく事が出来れば
これ以上の達成感はないのではないか・・・と。
投稿: プニ | 2020年6月 3日 (水) 10時03分
プ二 様
ありがとうございます。
今回は目からウロコ。。考えさせられました。
どうしても 話しかけて来る子に反応して、そちらを向くことになりがちですが、それを近くでジトーッと見ていて ステキな言葉も出ないから うるさいとか 色々なアクションでアピールする子。
さみしかったということに気づかないといけなかったと思いました。
社会も学校もアトリエも ラグビー精神が大事ですね。
シュン君 いいラガーマンに成長してました。
さあ みんなで前へ。。。。。
投稿: アトリエトトロ | 2020年6月 3日 (水) 15時03分
こんばんは、トトロさん。
トトロさん、
カホちゃんの心に気付いたではないですか(^^)b
カホちゃんは、心の中にしっかりと
自分の世界を持ってますね。
小学2年生で何も見ないで、
あれだけの絵を描けるとは、スゴイです。
BOSSさんの言った通り、ほんとうに嬉しそうなカホちゃん。
トトロさんが大好き!!って。
投稿: ころたん | 2020年6月 5日 (金) 00時05分
ころたん 様
ありがとうございます。
いつもの状況と異なる時に 色々と気づくことがありますね。
3年生たちが二人ともお休みしたのは ホントに偶然ですが、もしかしたらそれはいつものトトロ人事かな?と思ったりしています。
昔から 歴代スタッフたちと こんなことがある時 トトロ神様のおはからいと アトリエ神話がありまして。。。
カホちゃんの不思議な能力には驚きますよ。
いろんな子が来ていますから やっぱり みんなちがって みんないいと思うのでした。
投稿: アトリエトトロ | 2020年6月 5日 (金) 05時26分
トトロさん、こんばんは。
カホちゃん、間に合って良かったです。
感情を外に出せる間に気づいてもらえて…、不思議な人事に感謝です。
親でさえ自分の子どもでも平等な目と心を保つのは難しいです。
アトリエで何事にも負けない根っこが育ち合いますように…。
投稿: うさパン | 2020年6月 5日 (金) 23時51分
うさパン 様
ありがとうございます。
みんなで小さな船に乗って コロナの海を漂っているような昨今、こうしてブログに深いコメントを寄せて下さる皆さんにも頭が下がります。
こんな風に 後からでも子ども達の繊細な心理に気づけるうちはアトリエをやっていてもいいのかなと思ったりしています。
大変な大仕事ですが サポーターの心強い応援もあることですしね。
おかしな犯罪が増えてますが 誰にも見つけてもらえなかったのかな。。。と感じます。
今は お互い元気でいましょうね。
投稿: アトリエトトロ | 2020年6月 6日 (土) 00時36分