アトリエの11月
アトリエの花はBOSS畑のダリアとゼラニウムが定番になって、紅色が寒さを少し和らげてくれている。
11月9日 土曜日の前半は、一年生から五年生までのちびっ子クラスだ。
一年生のカホちゃんは 思いのままにセンパイたちのテーブルをまわり 質問をする。
まんざらでもないユウタ君は、ちゃんと気象学に基づいて解説をしてあげている。
まるでギャラリートークのようだ。
みんなは チョコンと自分の席で、ひたすらに ひたむきに 作品に向かう。
この日はとても静かだった。
「いつまで黙っていられるか競争をしよう。」と決めたのは みんな。(いい感じ。他のにぎやかクラスにも提案してみよっと。)
粘土のときも 並んで静か。。。これまでにないことだった。
「いいですねぇ。みんな上手いよ。」と言うと。
「あーーーーーっ せんせいの負けーーーー。。。しゃべったから。」
「そ そんなぁ。。。」と トトロが笑うと、みんなも笑って またいつものにぎやかさが戻った。
そこにトトロフレンドのM先生がお花とお菓子を持って登場。みんなは自然に「こんにちは。。」とお迎え。その自然さに感心する。
ブログで闘病を読まれて、訪ねて来られ・・・密かに勤務校の担任クラスで さりげなくカードを募り続けて下さっている先生だ。
いつものアトリエの様子をニコニコとご覧になって ジワジワとされていたもよう。。。。感謝です。
ユウタ君の作品。地球と さまざまな気象現象。
アトリエ歴 約5年。はじめて絵の具で最後まで仕上げた。
「先生 これ今度の作品展に出します。」
ほぼ白い画用紙のままで帰ること数年。気長に待っていて良かった。
「自分で決めて 自分で描きなさい。自分の気持ちと相談して 何を描きたいか決まるまで 急ぐことはないよ。」と 言い続けてきたトトロ。
彼はとてもとてもうれしそうだった。よくがんばりました。サインがデカいね。。。。
後半クラスも感動スペクタクル。
学芸員のシュウヘイ先輩が 自分が持っている「からくり人形」を持って来てくれたのだ。
食い入って離れないテンテン君。
テンテン君があんまり一生懸命に からくり人形を描くので、トトロがシュウヘイ君に「博物館にないかしら?」と相談すると「自宅にあるので 持って行きます。」と言って 日程を決めていたのだ。
この日 本物が見られることを告げていたら、それはそれは楽しみにしているとお母さんから うかがっていた。
テンテン君は一人っ子で ご両親ともに中国の方。
このアトリエのひとときが 何より好きだと言って、いつも一番先に自転車でやって来る。そしてマジックを仕込んで来てみんなに見せる。
生徒展のときなんか 中国からご親戚まで呼び寄せるほど熱心なアトリエ家族だ。
ついに全員が移動して、人形が弓を射るのを何度も見学した。
みんなで人形に名前をつけた。
「弓曵きテンテン」
子ども達が 日本の古い貴重なメカに触れた 大切な記念日になった。
みんなが戻って絵を描いていても、テンテン君は最後までシュウヘイ先輩の側に居た。
そして 先輩はからくりの仕組みが解説してある古ぼけた本を 「これ 君にあげるから、ゆっくり読んで。」と差し出した。
BOSSは「男の子は こんな感動を一生のものにして、人生に影響していくもんだぞ。」と・・・
なんだか 一番喜んだのはシュウヘイ先輩のような気がした。・・よっ 学芸員!拍手☆
さあ テンテン君は将来何になるのかなぁ。ロボット発明してたりしてね。ノーペル賞もらったりしてね。。。。
素敵な時間だった。 みんな ありがとう。 不思議で素晴らしいアトリエです。
11日の月曜クラスも 全員集まって充実のひととき。
レン君はデッサンの周りを虹色鉛筆で丁寧に塗った。
アカネちゃんは 首里城の話をすると 自分もおもろまち先生に励ましの絵を描いた。
着々と出来て来たXmasカードたち。みんなは手分けしてパーツを創っている。
「先生 神戸の病院にも送るんでしょ?」「うーん ドクター達には送りたいわね。。。」「よしっ、たくさんつくろー。」
この日 トトロはサンタたちが そろそろ出発の準備を始めたことが描いてある絵本を読んだ。
呼吸が楽で いい声で読んだ。。。みんなはシーンと聞いてくれた。
集まって 楽しんで 分け合って 温かい、アトリエの11月。
「なんだかすぐにXmasが来るね。。」と子ども達。
「ごめんね。今年は9月がなかったからね。」
それでも いつもの通り Xmasの準備は着々と。。。。
密かに忙しい アトリエの11月。
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