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2016年11月27日 (日)

晩秋のドラマ

 11月20日、北国の故郷へ向かった。

 カニの季節の鳥取県は今だけ名前が変わって「蟹取県」。
 地震に負けずにウェルカニ!!
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 山陰線の特急から姫路で乗り換え新幹線の窓からは、静岡県の三島あたりで頭を雲の上に出してくれた富士山。
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 東京駅で東北新幹線に乗り換える時、秋田行きの「こまち」と青森行きの「はやぶさ」の連結を目撃。
 向こう側でもドッキング。とても珍しい光景らしくマニアが一杯来ていた。
 切り離されたり、くっついたりしながら日本中あちこちの旅人を運ぶ見事なシステムプレイ。こんな細い魚の口みたいな部分だけで、よくくっついていられるもんだ・・と感心してしまうアナログトトロ。
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 盛岡は鳥取より30分も日没が早いから、18時30分に着いたら真っ暗な夜だった。
「ただいま帰りましたよ。」
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 翌日はレンタカーに母を乗せて、あちこちの用事を済ませて盛岡の街を走り回る。あの有名な「福田パン」発見。
 いつ見ても行列が出来ている。中学や高校の購買部に売っていたのも「福田パン」だったけど、いつの間にこんなにメジャーになったんだろ。
 それしか食べたことがないから、そんなにスゴイとは知らなかった。
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 大学通りの秋の彩り。亡き弟が通った道だ。
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 いつものように滞在中は毎日ポカポカの青空。父の仕業だと信じている。
 「よく来たな。」と笑ってくれているような気がした。
 法事当日の11月22日午前6時前、ユラユラと長い揺れを体感してTVをつけると「津波警報」と、「すぐに逃げて!」という大きな文字。
 あちこちの友人からのメールで「盛岡に居て大丈夫?」との着信。
 福島のあたりが震源らしく、トトロの従兄弟夫妻は仙台から車でやって来る予定だったので揺れと警報が治まるまでとても心配した。
 親戚が鳥取地震のことを心配してくれていたのに、当日揺れたことで「まあ、どごさ居でも地震はあるがら、お互いに気をつけるべ。」と、話題は変化した。
 
 父の一周忌を気丈に仕切った母も、なんだか小さくなっていて長年の二人暮らしでの生活のバランスが崩れ、怒ったり笑ったりしていた毎日がどんなに大切なことだったかと思い知った。
 叔母や近所の方や知人の方達、父の教え子さんたちが入れ替わり立ち替わり様子を見に来てお茶っこをして下さっているらしく、その方達も法事の席を共にして下さった。
 
 トトロ達は出来ることを出来るだけして、さりげなく「んじゃ、帰るね。」と23日に帰路についた。
 最後まで故郷は青い空。どんなに心が救われたことか。
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 新幹線の窓からは、雲間の光が降りていて「天使の梯子」を昇って行く父を想像した。「ありがとう。また来いよ。」
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 26日土曜日のアトリエ。
 トトロはみんなに言った。
 「あのね、みんなの気持ちがわかったよ。アトリエに来るとホッとするのね。法事で気持ちをピンと張っていたし、トトロ先生のお母さんは少しずつ弱っていたし、どうしようもない気持ちでここに帰ったらとてもホッとしたのよ。」
 みんなは「そうですよ。」と笑った。そうか・・そうなのねぇ。
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 ミカちゃんの「ポインセチア」も・・。
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 ユシンちゃんの「切り株ステージ」も、ホッとして描く絵のステキなこと。
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 ドラマは後半クラスに起こった。
 先日ソラ君のお母さんから電話で、ソラ君は陸上に興味を示して頑張り始めたので、アトリエを卒業・・とのことをうかがっていたのだ。
 今は大学生の陸君が高校生のときにソラ君の係になり、ソラ君にチックの症状が出ていたり気持ちの落ち着かないときなど親身に関わりつつ、やがて陸君は自らが特別支援のプロフェッショナル教師になる進路を選択。福岡教育大学に進んだ。
 このクラスのみんなもソラ君と関わることで、いろんな成長を遂げた。
 そして一番成長したのはソラ君だった。
 
 地震後初めてやって来たアオイ君とも心が通い合っていた。
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 人のお世話も出来るようになっていた。
 目の不自由なヒロト君を気づかいながら遊んだ。
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 ユキノちゃんは、「ソラ君の好きな絵本を読むよ。」と、彼のリクエストに応えた。
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 この日ユイちゃんは大お祖母ちゃんが亡くなられて欠席だったけれど、替わりのようにりょうなちゃんが来ていて、いい味わいをかもしだしてくれた。
 
 みんなはアトリエに来てから知ったにも関わらず、トトロの話を聞いて自分のやるべきことを必死で探し、ソラ君のために出来ることをやり尽してくれた。
 そしてトトロ先生が提案した。
「ソラ君、みんなスゴイ絵描きさんばかりなんだから一人ずつに描いて欲しいものリクエストしていいよ。」「えっ、いいの?」彼の顔が輝き、みんなは覚悟していた。
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 ヒロト君には「ゴリラ」。ライア君には「カボチャ」、アオイ君には「馬」
サローラには「カエル」、ユキノちゃんには「りんご」モモコちゃんには「ボチボチいこか・・の絵本」、りょうなちゃんには「イルカ」Mちゃんには「おっとっと」トトロ先生には「トトロ」を考えながらリクエストしてくれた。
 みんなはたちまち描き上げた。ひとひねりして楽しい絵だった。
 殆どの子が「グッド ラック」と書いた。
18112616 お迎えのとき、ソラ君のお母さんのとめどない涙が全てを物語った。
 みんなでお母さんに拍手した。ソラ君も泣いた。
 「ソラ君、残念ながら君は卒業じゃないよ。アトリエはいつでも来られるところになったのよ。来たいときにはいつでもおいで。」とトトロ先生。
 「うんっ。」と、まるで明日にも来るような顔になってニッコリする彼。
 陸君に会いたいらしかったので、陸君に電話するとバイト中で夜に電話があり、トトロは全部話して「あなたがアトリエに来たら、ソラ君に連絡することにしたよ。」と伝えた。
 みんなと握手して、「ありがとうございました。」と手を振って離れるソラ君をみんなで見送った。トトロは久しぶりに涙が出た。
 「別れがさみしいとは、ステキなことだね。」みんながうなづいた。
 なんだか、子ども達の深い優しさで旅の疲れも吹き飛んでステキな晩秋のドラマを見終えた気持ちになった。
 
 人は誰かの為に行動すると不思議なパワーが生まれるんだね。
 また子ども達に教えてもらった。みんなありがとうね。
。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。
 art*トトロ先生の「安曇野 道祖神」は入選しました。12月4日まで博物館に展示されているので 是非お出かけください。

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アトリエ日記」カテゴリの記事

コメント

いっつも心が熱くなる話ありがとうございますheart02

50有余年来の盛岡の友人が9月に死去weepweepweep
毎月1~2回(お見舞い&飲みに)行ってた・・bottle

家族が希望なのかセレモニーホールの参列者は2・3人think
ロシア正教(宗教心は絶対0だった)とかで祭壇もなく、焼香もなしthink
教会での葬儀へ出席したが、毎日が祈りということで、今後は何の集まりもないというweep
所謂法事は全くなし
勿論、家には何もない
えらく簡単だけど・・・・・

heart02

酒が好き 様
ありがとうございます。

哀しい夏でしたね。
岩大の紅葉は見事に美しかったですよ。maple
ご遺族様のやり方はさまざまだとは思いますが、またお友達と 偲ぶ会のようなことで 岩手山を拝みに行かれては?
友情は永遠に不滅ですから。

アトリエの子ども達を見ていて本当にそう思います。

いい出会いは「さよなら」が似合わないような気がします

「またね 元気でね☆」
「GOOD LUCK」

やりたいことを見つけ少し今までとは違う道を
歩くことになっても
何かの時にふと思い出せる場所
疲れた時に羽を休める場所
そんなところがすべての子供(大人にも)に
できれば素敵ですね

それにしてもリクエストに
即対応できるみんなの画力に脱帽
着々と自力をつけてますねえo(*^▽^*)o

陸上とアトリエ…
お母さんも究極の選択だったでしょう。

ソラ君をきっかけに進路を決めた陸君。
アトリエでは常に良い出会いがありますね。
「卒業じゃないよ」というところに
トトロ先生の温もりを感じました。

Lino 様
ありがとうございます。
子ども達は こうして究極の選択をしながら育っています。
どんなに考えたか、ソラ君は今まで見たことのない顔でやって来ました。
そして だんだん淋しくなったらしくシュンとしていたので、みんなの作品をリクエストしてもらいました。大きな感動がありました。
みんな真剣に楽しい絵とGOOD LUCK を描きました。
とても見事な絵でしたよ。
やるねぇ・・・子ども達。トトロは泣きそうでした。

笑顔の里 様
ありがとうございます。
そうなんです。今迄 誰も卒業していません。^^
トトロ先生の独断で、いつでも寄れるようなシステムなんです。
いつかアトリエに行ってみよう と 思えば、苦しいことも頑張れるかもしれないから。
楽しいことと同じくらい 切ない別れもありますが、丁寧にやっていきたいと思っています。

トトロさん、こんばんは☆
盛岡での法事、無事に済んで何よりでした。
青い空・・お父さまからのプレゼントのようですね。
ソラくん。アトリエは逃げないよ。
大丈夫!みんなの心の港だから・・。
安心して旅立って・・またいつか帰ってきてね。

うさパン 様
ありがとうございます。
大きな揺れでした。寝ていても立ちくらみかと可笑しくて・・でも地震でした。汗
父は葬儀も四十九日も このたびの一周忌も季節と予報をくつがえして、いつも青空を用意してくれます。冬なのにコートいらず。
トトロが黒のコートを持ってないのを知っているのかな・・・。

ソラ君の旅立ちは 本当に感動的なドラマのようでした。
みんなが淋しいってこと 伝わったと思いました。また来るでしょう。

お天気も地震も心配でしたが、
さすがはトトロさんのお父さまですね。
コートがいらなかったとは驚きです。

ソラ君は本当に成長しましたよね。
トトロさんや陸君のサポート、
それとアトリエでのたくさんの仲間たちとの交流でしょうか。
ソラ君の旅立ちは淋しいですが、
きっとひょっこり顔を出してくれそうですよね。

くまきろり 様
ありがとうございます。
法事の時のお寺の日だけ 春の陽気でした。
あとは青空 寒空の岩手らしい気候で・・。ヒートテックにコート。
まったく父は 遠方からのお年を召した親戚たちにも あたたかいもてなしをしてくれたことでした。

ソラ君はちゃんと2時間を丁寧に過して、しかもそれぞれに見合った絵をリクエストしたのでした。躊躇なく照れもせず。見事な花道でした。
陸君に知らせたら感極まっておりました。ドラマでした。

地震の風評被害で観光客が減ってしまうのは
残念ですね。
蟹取県、ユーモラスです。

絵に描いたような富士山、
天使がおりて来そうな空の光、
それらにも感動しますが
ソラ君へのみんなの真心カード。
素敵ですね。

まだこちらも余震があります。
負けずにがんばっていこうと思います。

師匠 お疲れ様でした。 
長年連れ添った相方が消えた生活。 
考えただけで つらい気持ちになります。 
お母様 お父様のぶんまで元気に 
長生きしてくださいね! 

ソラ君のリクエストに応える 巨匠達。 
これは楽しい いい企画です~^^  
どこかのシアターで同じことやってる人も アハハ(^◇^) 
依頼されて制作するって プチプロ気分。 
気持ちも乗りますよね。  
リクエストしたほうも 出来上がりが楽しみだし。 

グッドラック! ソラ君  
(`ω´*)o"エイ(`ω´*)o"エイ(`◇´*)ノ"オー!!

えええっ!そら君卒業ですか!!

そら君初登場の頃のこととてもよく覚えてますよー。
なんだかとっても感慨深いです。
国はいろんな子を仕分ける制度に向かうようですが、子どもはみんな一緒に育つのがいいのにね~・・(ノω・、)
と、アトリエ見てると思うのですが・・
そら君元気でね。またアトリエに登場するの待ってるね♪

入選おめでとうございます~!
地震と法事からも無事にお帰りなさい。
アトリエでほっとされて、もうすぐ12月ですね。

ホシノ 様
ありがとうございます。
風評でなかなか観光シーズンに苦戦しているようですが、蟹や温泉は大丈夫なので 皆さんにお越しいただきたいと思います。

ソラ君とみんなのやり取りに 感動しましたよ。
旅の疲れも吹き飛ぶ出来事でした。
*コメント修正させていただきました。

プニ 様
ありがとうございます。
そうですね。久しぶりに見た母が小さくなっていて驚きました。
誰かの為に作る料理じゃないと美味しくないみたいです。
お互い相方を大事にしましょうね。

そそ リクエストに応える巨匠達もソラ君もキラキラしてましたよ。
トトロ究極のアイデアでした。シアターの影響かも・・。
何事も響き合うことが元気の素ですね。

くまたろう 様
ありがとうございます。
アトリエを隅々まで見守っていて下さって感謝です。
ソラ君にまつわる感動話は枚挙にいとまがありません。
陸君の人生にまで影響しました。
本当に垣根を取れば お互いがグングン伸びて行くのを目の当たりにしています。お互いに必要な存在なのです。
彼はきっとまたアトリエに現れてくれると思います。

今日展示を見て来ました。安曇野の風が吹いていましたよ。

 ソラ君、立派に巣立ってしまったのですね。次は陸上なのね。陸と空のなんともドラマティックな物語ですね。
 うちのMは振替えをしませんでした。「今週ダメなら別の日に行かせてもらえば。」と行ったら、「違う日は違う人が来るでしょう。それは違うんだ。」と言って、自分の日にしか行きませんでした。同じ椅子。同じ仲間。だから居場所があるんですね。居場所があるってわかったとこから、ソラ君、ぐんぐん成長したようにおばさんは感じてました。「ソラ~と陸との間には…いつも温かい空気が流れてたよね。」卒業おめでとうございます。
 

アヤドン 様
ありがとうございます。
 実は あの陸君もマサヒロ記者も みんな陸上部だったのですよ。
あ 雅人君もでした。
 そして ナルミちゃんの弟でホノミちゃんの兄のダイスケ君は現在トップアスリートとして 各大学から引きがあります。
 アトリエと陸上の歴史は深いのでした。あと吹奏楽部もね。
 Mちゃんのようにメンバーの違う空間を避ける子も居ます。
 反対にどこでも絵の描ける子も居ます。
 それを見極めて移動の声かけをしています。
 居場所から巣立つ彼の目には涙がありました。きれいな涙でした。

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