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2016年10月

2016年10月30日 (日)

青い屋根とハロウィン

 10月一杯の予定だった米子個展が、11月一杯まで延びた。

 カフェの11月を予約されていた作家さんがご都合でキャンセルされたとのこと。
 パナデリーアのオーナーは「ゆっくり片付けに来てもらえませんか・・。」と、トトロ個展の引き延ばしを含ませておっしゃった。
 よしっ、それならば新しい作品を描いて交換して「第2部」を一ヶ月間皆さんにまた楽しんでいただこう・・・と決心したトトロ。
 魔法のように、毎日新作を描いて「晩秋編」として新たな展示を企画した。
 
 しかも31日に行くのは何かと都合が悪くて29日に米子に行く事になり、手がしびれるまで描き続けたここ2週間。
 そして完成。間に合った。だってこれがトトロに出来る唯一の仕事だもの。
 支えたのは「ありがたい」という気持ち。だからいい絵が生まれた。
 大きな地震に耐える方達を思えば、絵描きが絵を描くなんて当たり前のこと。
 それぞれが自分の「一生懸命」をしなくては、という気持ちだった。
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 市展用の大作も同時に描き進めて、次第に出来つつあり大きな額を先に注文して来た。あと一週間で終われば締め切りに間に合いそうだ。
 だんだんに出来上がる春の安曇野に心を遊ばせて、地震の不安で疲れそうな気持ちを立て直した。
 アトリエの子ども達は、来る度に出来ているトトロの絵を見て楽しそうだ。
 誰もトトロが頑張っているとは思わない。楽しんでいるように見えるらしい。
 それでいい。それがいい。
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 10月29日の土曜日、作品を取り替えに米子へ向かった。年に少ししかない第五土曜日のため、アトリエはお休み。それも奇跡。本当に有り難い事だ。
 一週間前の大地震の震源地の街、倉吉に近づくにつれて山は紅葉を見せていた。
 
 ・・・・と、そのとき14時少し前、BOSSの携帯PCから危険を報せる音。
 まさに震源地で、震度4の地震に遭遇。
 走行中の為、ユラッとしながら走り続けた。
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 「倉吉を見てみたい。」と言うトトロの希望で普通の道を走ってみると、浮き彫りにされたのは青い屋根の街。殆どの屋根にブルーシートがかかり、しかも住人の皆さんの姿はなく避難所におられるのだろうと思った。
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 名物の「打吹公園だんご」の本店へ行って見ると、この日営業を再開されたとかで前面がブルーシートで痛々しい姿。
 迷わず中へ入り「みなさん頑張ってくださいねっ!!」と挨拶して、トトロ買いをした。(*注・・・トトロ買い・・・応援でたくさん買うこと。)
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  ここも・・・。後ろの保育園も。
 前の土手の柵も。
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 ・・・ここも。あそこも。住宅被害5705棟とのことだ。
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 胸のつぶれるような気持ちで(みんなファイトッ)と念じながら、少し新聞社の知り合いと話したりしてから一路米子へ。
 cardash
 まだ誰もトトロが予定を早めて29日に行くことを知らなかったはずなのに。。
 待っていたのは、トトロをここのカフェに紹介してくれた米子のアーティスト仲間でソウルメイトのZu(ずー)さんこと和美さん。8年ぶりの再会だった。
 右腕がパンパンに腫れているトトロに「頑張って描きましたね。」と。
 「もちろん。」とトトロ。そしてトトロ買いのお団子進呈。
 ものすごく会いたい人だったから、その偶然の奇跡に感動した。
 何故彼女がここに居たかというと、この日ここのビルの中のカルチャー教室のいろいろな発表会があり、子ども達に造型美術を教えているZuさんの教室では子ども達の作品展示会とハロウィンをされていたのだった。
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 ふとした気配に外を見たら彼女の生徒たちが中をのぞいていたから、「ちょうどいいねぇ。」とお菓子を渡した。「わぁー、ありがとうございます。」持って来たいつものおせんべいをみんなに分けた。絵の好きな元気な子たちだった。
 Zuさんは魔女の格好をしていたらしく、トトロのアトリエと同じように子ども達と接していて、アトリエのない日なのに子ども達と楽しく遊べてうれしいトトロ。
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 それから、またもや偶然に訪れたのは、以前鳥取のケーブルTVで何度もトトロを取材してくれたキャスターさん達。黒い服のサトミさんは米子に嫁がれていて、友達のユキミさんとトトロにお花を持っていらしたとのこと。久しぶりだ。
 トトロが居るとは知らずに、二人ともノートにビッシリメッセージを書いてくれていた。
 会えて元気が出る不思議な再会はどんどん続いた。
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 6年前まで米子からアトリエに通っていたヒロユキ君が、高校生の制服姿でお母さんとひょっこりと現れて、夢かと思うトトロ。握手の手は温かかった。
 「先生 僕手伝います。」と、新しい絵の展示と付箋はがしとタイトル貼付けをBOSSの指示でサクサクとお手伝い。
 おまけに、展示しながらどうしても欲しくなった一枚の絵を「これ買わせていただきます。」と自分で赤いシールを貼った。
 不思議な奇跡はもっともっとあったのだけれど、ハロウィンの魔女もいたことだし、もう何が起きても驚かないトトロはみんなにお団子を分けてカフェのジンジャーエールをいただきながら「ありがとうございます。」を言い続けた。
 4時半に着いて閉店まで2時間もない間に、この他の方達も入れると8人の方達が偶然に会いに来て下さり・・。「どうして居ることがわかったの?」と聞くと、皆さん「なんとなく。」と。トトロマジックとハロウィンマジックかな?。。。。。
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 また記事になることは無いと思うけれど、一応デスクたちに延長の報告をしたら「事前のお知らせコーナーに取り上げる事を考えます。」とのありがたい返信。
 一ヶ月でもロングランなのに、前代未聞の二ヶ月連続トトロ展。
 新しい絵を描いて来て良かった。
 もしたくさん購入してもらったら、トトロ買いで地震の応援が出来る。
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 晩秋編なので、雪ン子さえあらわれて小さなこびとが季節を歌う。
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 新しい案内ハガキの絵はクルミインクも使って描いた。
 葉っぱのチェロが秋の森を奏でている。
 10月の終わりの旅は、ブルーシートの青い屋根とハロウインの魔法のチカラで 忘れられない心の旅となった。
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*倉吉市近辺は、報道で見るより、現状は大変です。
 皆様の応援ご協力どうかよろしくお願いします。
*被災地の皆さん、寒くなりました。気持ちを冷やさずに居て下さい。
 また行きます。
 

2016年10月25日 (火)

アトリエは元気です

 10月21日の14時過ぎにトトロの住む鳥取市は震度5強、震源の県中部倉吉市一帯は震度6の激震に見舞われた。

 その時トトロは友人の美容師さんの軽自動車に乗せてもらって、国道を走行中。 ケータイの非常音が鳴ると同時に車がバウンドして、溝に落っこちたかと思った。しばらく車を停めて路肩に寄せると、何台かの車が停車していた。
 
 そのまま美容院に行ってベリーショートにしてもらっている間も何度か揺れて、ケータイにはアトリエOBたちから「先生、ご無事ですか?」のたくさんのメールが届き、足の不自由なトトロを心配してくれた。胸が熱くなった。
 病院勤めのOBあきちゃんのメールに「今、白髪を染めてます。」と返事を送ると「白髪染めの最中は逃げづらいですね。」と返信が来て吹き出した。
 倉吉市の生徒たちに電話が繋がらず、夜になってようやく無事を確認。
 家の壁が崩れたり、道に亀裂が入っているとの話だった。
 倉吉のアオイ君は「明日のアトリエに行きますっ。」と言った。
 余震は鳥取市では震度1から2で、倉吉にはひっきりなしに震度3とか4が来ている中、アトリエをやるかどうか少し迷って何人かに相談すると「みんなに会いたい。」と。
 22日土曜日、いつものようにアトリエを開けた。
 Cクラス全員出席。これは二人帰宅したあとの一枚。
 チャーリーさんも前日トトロの安否を心配してメールを下さった。
 クルミインクのイラストを描いたミカちゃんもアイ子ちゃんも、共に母方のご実家が倉吉方面だから、アトリエに来るなり「大丈夫です。」と。
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 後半クラスに来たいと言っていたアオイ君が自分で電話をして来て
 「余震がすごいからアトリエに行けなくなりました。」と。
 トトロはそれをみんなに伝え、心配していたみんなは寄せ書きのFAXを送った。
 前回、家出事件のライア君は「家出をせずに待ってるよ。」と書いた。
 ↓これはふざけているのではなくて、バナナを手で上手く半分こするところ。
 ユイちゃんがみんなに教えてこの二人が一番上手かった。ソラ君とヒロト君。
 「避難所とかでもつかえるよね。」「みんなと分けるときね。」いい子たちだ。
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「もしかしたらアオイ君がブログを見るかも知れないから、ガンバレポーズをしよう。」と言うと、みんな「アオイ君、ファイトッ」と言いながら気持ちを込めた。
 全国の皆さん、アトリエは全員元気です。rock
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 この日も見事な読み聞かせをしてくれたユキノちゃん。
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 みんなにバナナの割り方を教えてくれたユイちゃん。
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 24日の月曜日は快晴。
 地震の前に飛び立った鳩はまだ帰らない。
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 裏庭の紅い実食べに帰っておいで。
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 不思議な事にアトリエの棚にイッパイある粘土の作品や雑貨は、何も落ちていないことを月曜クラスで話していたら、「あ せんせい カタツムリは?」と。
 発泡スチロールの彫刻、アトリエ名物のこれだけが一番上の棚から落ちていた。
 せっかくだから綺麗にして、メンテナンスをしたけど有名な作家の先生の作品だから色づけはガマンした。「みんなの代わりに落ちたんだね。ありがとう。」
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 完成間近の安曇野の中のマオちゃんと本物のマオちゃんご対面。
 お迎えのお母さんたちにも、観ていただいた。
 道ばたの神様にタンポポを供えている絵。
 
 どうか地震がおさまりますように。絵の中の道祖神に祈った。
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2016年10月21日 (金)

鳩の住むアトリエ

 安曇野の絵が少しずつ出来ていて、子ども達は絵の中の信州に旅をする。

 15日の土曜前半クラスは少し汗ばむ日で、それでも朝夕は寒くて、みんなの服装が秋と夏を行き来している。
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 中3トリオは黙々と絵を描き、ちっとも筆を休めないから
 「ここは若いモンでオヤツのしたくしよう。」と、ケント君・コーセー君・りょうなちゃんが向こうでお皿やコップを並べていた。
 高校受験前の秋。みんなアトリエ時間に浸りながら深呼吸しているように見える。
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 とも子画伯には、クルミインクの手ほどきをした。遠い倉吉市から休まず来てくれる。
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 後半クラスが始まると、外からBOSSの声。
 「おーい、子どもの鳩が飛びはじめたぞ。」
 
 全員ワラワラと外に飛び出す。
 アトリエの看板に小さい鳩がヨタヨタとしがみついていた。
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 巣の方からみんなで眺める。
 「ここが鳩のお家なんだね。」
 シュンアキ君が大声で「こんにちは。」と叫んだ。
 鳩は「クルックー」と返事をした。
 この日が巣立ちの記念日になった。
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 実はこの日、アトリエの中でも巣立ちがあった。
 前列でみんなからのカードを持つアイカちゃんが、10年間のアトリエライフを卒業して行くのだ。少し難易度の高い授業料免除のコースのある高校にチャレンジすると話してくれた。
 後輩達はさみしそうにしながら、精一杯「またきてね。」のイラストカードを描いて渡していた。「ねぇ、また来るんでしょ?」エミちゃんが何度も聞く。
 「鳩も自分で飛べた日だから、きっとがんばれるよ。」と言うと「はいっ。」と少しだけ涙ぐみ笑顔でお別れの握手が出来た。
 とても小さい子だったのに、トトロよりもグンと背が伸びてステキな少女になっていたことに気がつくのは、いつも別れの時。たくさんの思い出がある。
 
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 飛び立ったとばかり思っていたら、翌日のアトリエ裏の花壇の小屋にちんまりと座っている小鳩発見。
 もう一羽は花壇で虫をつついていたし。ついにアトリエも鳩の家になったのね。
 なんだか幸運を呼ぶみたいで、縁起がいいような感じがする。
 居たいだけ居てね。ここで生まれたんだから。
 「クルックーーー♪」
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 アトリエ前の電線で、時々こちらを見ている二羽。まだ小さい。
 親鳩も時々とまっている。「子ども達をよろしく。」って。
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 19日の水曜クラスは、パワフルに元気。
 ちょこちょこ歩き回ってお姉さんたちの傑作を見せてもらうチカちゃん。
 落ち着いて描いているショーコちゃん。
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 ジッとみつめてから、おもむろに描き始めるユミちゃん。いい眼だ。
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 ヒメちゃんとショーコちゃんはサクサクとみんなのオヤツの準備にとりかかる。
 気づいたみんなも立ち上がる。ガンバレ未来のステキ女子たち。
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 木曜夜クラスのみんなにトトロは報告があった。
 実は鳩が住み着いたお陰かどうか、このところトトロにオファーが相次いでいる。
 まず、米子の個展をあと一ヶ月続けて欲しいというお話。売却済みのものを置いておくわけにはいかないから、新しく描きはじめて引き受けた。
 そしたら、新聞で知りカフェに行ってご覧になった米子の大きなギャラリーの方から、個展をされませんか・・・のご依頼。来年春にさせていただくことにした。
 この日の日中も、TV局からイベントで自然の中で子ども達に絵の指導をタレントさんと一緒にしてもらえないかと。それはアトリエの日だったのでお断りした。
 しかもトトロはアウトドアは無理なのですよ。sweat01
 マサヒロ記者とサローラたちは、とりわけ驚きもせずトトロの近辺のざわめきを聞いて「いいですね。」と。「先生は描けますよ。」って笑っている。
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 今、晩秋のアンコール展に向けて浮かぶままに制作中。
 不思議でありがたくて、まるで25年前のデビューの頃に巡り帰ったような気さえして、「もう一度何かが始まるのかも知れないよ。」とBOSSとマサヒロ君に話している。25年前と違うのは、もう若くない代わりに感謝の心が増えたこと。
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 じゅん子さんは、「あ、ここ若い頃行きました。いいですよね、安曇野。」ってまだ何も解説していないのに絵を見てそう言ってくれた。
 こっちも、あれも、それも、ひっくるめてサンタモードに入りつつ、いただいたお話に心からお応えしたいと思うトトロの秋。あきらめないでよかった。
 鳩の卵からヒナが孵り、元気に飛んでアトリエに住み着きクルッポー、クルルッポーと毎日聴こえる。
 なんだかとても有り難い気持ちで、たくさん描ける毎日に感謝した。
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 *米子の童画展は11月一杯まで、引き続きます。作品は取りかえます。
 

2016年10月13日 (木)

一人旅

 鳩のお母さんは、たまに休憩するようにアトリエ前の電線にとまっている。

 あたたかい日射しの秋晴れの日。
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 10月10日の体育の日というのは最も晴れの確率が高いそうで、米子の個展会場にトトロ一人旅の冒険。
 今まで、米子には数人の中学生達を供にしていたけれど、サローラの都合がつかなくて「先生一人で行って来るね。」と変更。
 行きたい小学生はいたのだけれど、小学生を連れて一日旅をするのは、「引率」のようになってしまうから「道連れ」になるまで待ってもらうことにして。
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 行きは特急で一時間。海沿いの街を過ぎて・・。
 風力発電の風車を眺めて・・。
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 米子駅に到着すると、銀河鉄道のモニュメント。
 ここは山陰線発祥の地で、明治の車両の車輪や石碑とともに、こうして機関車のオブジェが空に向かって発車している。
 トトロはこれを見た時、(あ 銀河鉄道だ!)と、うれしかった。
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 こちら、自称トトロファンクラブ米子代表Mさん。
 鳥取の個展にも必ずご夫妻でお見えいただいている長いおつきあいだ。
 色紙作品を手に入れられてニッコリ。
 日本画にもこびとが描き入れてあるのがトトロ童画です。
 
 元保育士さんで、アトリエにいつも素敵な絵本を贈って下さる。
 今回も米子でやっていたターシャテューダーの世界展の話題で盛り上がった。
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 たくさんのお客様がおられた時間帯に「先生っ。」とテッペンから声がして、見上げると夏の終わりに「どこでもドア」から5年振りにアトリエを訪問してくれたコーキ君が来てくれた。
 「自転車、むっちゃ遠かったです!!」「よく来てくれました。ありがとうね。」
 米子高専の2回生。親元を離れて寮生活をしている。
 時間をかけて絵を観て、絵はがきを選んで、自分の財布から100円を出して「これ買います。」と。
 「ありがとうございます。」と受け取りお店の人に手渡すトトロ。
 そのシーンは初体験。なんだかとても感動した。
 それから二人で、ここのオリジナル手づくりプリンをいただいた。
 
 倉吉のとも子ちゃん親子はトトロの来る少し前に帰り、すれちがったのでコーキ君の登場でようやくいつもの旅のノリになってありがたいことだった。
 やっぱり生徒にごちそうしたいトトロなのです。
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 こうして閉店間際まで滞在し、いろんな方とお話して任務完了。
 新聞社のSデスクもかけつけて下さった。休日の出で立ちでありがたい事だ。
 
 コナンの作者がこちらの出身なので、帰りの快速ライナーはこの列車。
 いい疲れで眠っているうちに旅が終わった。
 退院後初めての一人旅。なんとか大丈夫。
 目的地に誰かが待っているかも知れないトキメキの幸せ。
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 さてさて、先週台風で変更していた水曜クラスの面々は、12日に飛んで来た。
 風邪でお休みのみさきちゃん以外のメンバーは、一回変更しただけなのに待ちくたびれたような顔でやって来て、そそくさとアートにとりかかる。
 同じ消しゴムスタンプでおそろいのような作品が出来たチカちゃんとサクラちゃん。双子のように並んで絵をつなげて記念の一枚。
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 「うわぁーーーっ、すごい。」とショーコちゃんの絵に見入るチカちゃん。
 こういうシーンって、なんだかとてもいいね。
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 こちら画伯トリオ。ユミちゃんのベジタブルもヒメちゃんの月の夜も、ショーコちゃんの紅葉も、とても素晴らしい。
 「みんなはいつでも展覧会出来ますね。」と言うと「はいっ。」とニコニコ。
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 一つずつ季節を超えてスクスクと感性の育つ子ども達を見ていると、トトロの旅はまだまだ続けなくちゃと思えて来る。
 一人旅の道連れが育つのをゆっくり待つことにしよう。
 職業・・・・トトロ。旅はまだ始まったばかり。

2016年10月 9日 (日)

秋の空

 台風は予報を逸れて一時風をヒューーーと吹かせて、雨もザブンと降らせて去って行った一週間の空模様。

 子ども達は大事をとって休みになった学校とアトリエを少し恨めしそうに想像しながら自宅待機の一日を過したとか。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
 これは3日の月曜クラス。まだ台風は近くに来ていないとき。
 みんなで寄ってたかって一枚のカードを創っている。
 聞いているとケラケラ笑いながら楽しそうに描いているけど、学年も学校も違うからそれぞれの身の丈に合う仕事を分担しているところが素晴らしい。
 遠慮もせず、出しゃばりもせず、お互いの絵に感心した声を上げながらたちまち一枚のクリスマスカードが出来上がっていた。
 artカノちゃんとあやかちゃんは、なんと10月1日からのトトロ展初日に「行ってきたよーーっ!」と。
 お店のノートにしるしを書こうとしたら、すでにあやかちゃんのサインがあった・・とカノちゃん。
 米子なのに遠いのに・・「生徒です。」と言って写真も撮ってきたらしい。
「ありがとうね。」「うん。あのね、せんせいの絵がいっぱいあったよ。」
 「・・・・・・。」よかったね。ご家族に感謝。
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 こちら共同作業が終わって自分の絵を書き始めるマオ画伯。
 みんなの明るいオーラに刺激を受けたトトロ先生は、後ろのキャンバスにマオちゃんの姿を描きはじめた。
 60号の大作は11月の市展に出す作品だ。いよいよ浮かんだのだった。
 みんな・・ありがとうね。信州の安曇野の山々と里の道祖神の完成図が心に浮かんでいる。そして子どもが花を供えている姿も。
 「あ、マオちゃんだ。」「あ、わたしだ。」みんなが喜んだ。ヽ(´▽`)/
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 10月4日は予報では台風が近づいている日。typhoon
 ふと見ると、アトリエシンボルコニファーの中から、鳩のお母さんが出て来てあちこち向いて風を調べていた。ヒナたちは無事にしているのだろうか。
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 そして5日の水曜クラスのみんなには、学校と同じく前日の晩に延期を決めて連絡をした。「台風が来るようだから一週間先に延期します。」
 予報では、トラックが横転するほどの強風と言っていたけれど、水曜の夕方くらいには青空も出て来て雲がビュンビュンスピードを出して流れていた。cloud
 
 まあ小さい子なら、ちょっとおっとっとだったかも知れないから自宅待機でよかったのかな。いのちは守らないとね。
 お勤めのお母さん達、いろいろと大変だったことでしょう。
 コロコロ変わる秋の空。本当に気まぐれな台風に惑う初秋。
 沖縄はじめ被害の地域の皆様にお見舞い申し上げます。
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 6日、夜の木曜クラスはあのときの取材が新聞に掲載されていて、みんなで回し読みカンパイ。
 ディナーはカレーでオヤツはトトロ特製動物ビスケット入りチョコケーキ。
 (残っていた動物ビスケットをタネに散りばめて焼いてみたら、塩加減がちょうどいい美味しいケーキになりましたよ。)
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   絵を描いてから何をしているかというと、みんなでBOSSのコンサートのダイジェストビデオを鑑賞中。
 マサヒロ君とサローラとカイキ君は裏方軍団として、ショウマ君たちは観客としてみんなが参加したクラスなので、感慨もひとしお。
 10分のダイジェストに編集された画面だけでも蘇る感動。
 あらためて拍手したみんなだった。
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 事務所のロビーに設置されたスクリーンにはあのときの名場面。
 全編のビデオは別につくりました。
 
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 そして、心配していた鳩のヒナ。
 脚立に乗ってついにBOSSカメラマン激写に成功。
 生徒のミカちゃんがネットで調べて「先生、ハトのヒナって最初だけ可愛いけどだんだん可愛くなくなるんだって。しかも長い間巣の中に居て、親が世話するらしいよ。」と教えてくれた通り、ギョッとするほどマックロクロスケ的な顔。coldsweats02
 二羽のデカいヒナがたくさんのウブゲに包まれて、半分グレーに生え変わりながら・・・居た。eyesweat01
 
 無事でなにより。お母さん鳩さんお疲れさま。
 いつかちゃんとハトっぽくなって飛び立つまで、アトリエにいればいいよ。
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 8日の土曜クラス前半は、代替えのメンバーやレギュラーの欠席、スタッフ二人とも不在というイレギュラーな構成となりトトロ孤軍奮闘の為、写真を撮る事が出来ず、ユシンちゃん完成のニッコリをようやく写せた。
 カメラ側には彼女のお父さんもご自分の携帯で写真を撮っていらっしゃる。
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 後半クラスのモモコ画伯と。見事なイラスト。
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 読み聞かせ中のユキノちゃん。上手くてみんなが釘付け。
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 実はこのクラスの中一のライア君が、何かで叱られプチ家出中で弟のヒロト君が来るなり「アトリエに自転車で来てるかと思ったのに。」と。
 全員でキューーーッと心配した空気の中、とても静かに時間が経ち「アトリエに家出すればいいのにな。」とソラ君のつぶやきに、みんなが「うん。」とうなづいた。心配するみんなの心が愛しかった。
 全員帰ったあと、ライア君から電話が来て「今家に帰りました。」と。
 トトロはみんなでとても心配していたことだけを伝え「おなかが空いたでしょ?無事でよかったよ。たくさん食べてゆっくり眠るのよ。」と言うと「はい。」と。
 これからはアトリエに家出することにした。食料あるからね。
 そして、心配していたソラ君たちに伝えて安心してもらった。
 
 産毛が生え変わり、秋の空にいつか飛び立つ鳩の子のようだと思った。
 反抗したり、プチ家出をしたり、それでも帰るところがあって、電話をかけるところもあって、そしてだんだんに強くなればいい。
 いろんなことがあるけれど、季節の雨ごとに秋になる。
 
 一年のうちで秋の空が一番高くてきれいな青だ。emptysun

2016年10月 2日 (日)

賢治先生の伝言

 9月30日の天気予報が雨マークだったので、大事をとって予定より30分早く出発。高速を使って2時間・・・県西部の街、米子市へ。

 トトロの「ちいさな童画展」を10月1日から一ヶ月間展覧させていただく為の搬入の旅だ。
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 向かうときは雨も降らず、視界に現れて来たのは一年振りの「大山(だいせん)」別名「伯耆富士」。いつも米子へ向かいながら真っ先に挨拶をするお山だ。
 トトロの故郷の岩手山によく似ている大好きな山。
 「また来ることができました。今回もよろしくお願いします。」
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 カフェ・パナデリーアには、お一人お客様がくつろいでいらしたので、あんまりガサゴソしないように作品たちを展示していると、そのご婦人はいつもトトロ個展の搬入の日に必ず待っていて下さるYさんだった。
 
 Yさんは絵に値段が貼られるのが待ちきれず、ついにBOSSにこっそり尋ねて一枚の絵に赤丸予約をされたのだった。ややご高齢のお独り暮らしとか。
 展示を終えた頃に駆けつけて下さった新聞記者のSさんは、今から14年前鳥取本社勤務時代にトトロのアトリエと子どもたちとの全容を大きく全紙サイズで取り上げて下さり、「取材は格闘技です。」と、トトロ自身も気づかなったトトロの全てを掘り起こし記事にして下さった方。
 いつものデスクが、この日別の取材で他の街へ行かれているため「Sさんに頼みました。」とのメールをいただいていた。ご配慮に感謝した。
 野越え山越えヒヤヒヤしつつ生き長らえて再会出来たこの日、あの頃と同じく取材される側と鋭くブレない取材する側に居て笑い合えたことに格別の感動があった。
 トトロの心臓手術の前日に速達で「必ずまた会えます。」とお手紙を下さった。
 その予告が叶った日となった。
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 やっぱり、くまたろうさんの「クルミのインク」に強い興味を持たれて、そのインクで描いてきた3点の作品をバックに写真撮影。
 インタビューでトトロは、「同郷の宮沢賢治作品にも「くるみ」の描写が多くて心惹かれました。」と言うと、すかさず「銀河鉄道の夜にもクルミをカチカチと鳴らして合図する場面がありますね。」とSさん。
 さらに「サン・テグジュペリとかはいかがですか?」と尋ねられ「星の王子様」などの話題に広がり「宮沢賢治とテグジュペリは同一人物のようにすら思います。」と答えたトトロ。「本当のことは目にはみえないんだよ。」・・・。
 S記者とはこういう話が出来るからトトロはすっかり心を開き、14年前にいろいろなアトリエがらみの取材や、エッセイの連載に繋がることに至ったのだった。
 トトロと同い年。彼がなんだか痩せておられたことが心配なので「癌じゃないでしょうね?」と聞くと「それはないです。」とのこと。
 「生きてて下さいよ。」とお互いにエールを交換して握手した。
 今回はどんな記事になるのかな?
 
   くるみのインクで色紙に描いた「銀河鉄道と雨ニモ負けず」の絵。  
 賢治が死の床で手帳に遺した 雨ニモ・・を、今また読み返すと、そういう理想のことが病気で一切出来なくなり苦しみ嘆き・・そして受け入れ、丈夫なカラダにあこがれた道半ばの無念さがヒシヒシとわかり、学校で小学生が元気に暗誦するようなものではないと感じるのだ。
 暗記する必要はないから、一行でも意味を深く考える授業をしていただきたい。
 そして答えはなく、それぞれに受け止めれば良いと思うのだ。
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 くまたろうさんとの関係まで取材されて、その場で信州に電話して年齢とお名前を新聞に出してもいいかどうか確認の一コマもあったりした。
 くまたろうさんは「いいですよー。」とのお返事。^^
 人のご縁の不思議さ。
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 このカフェも、8年前にトトロの好きな造型作家の米子のZuさんがここで個展をされたのを見に来て、彼女から「トトロさんもここでしてみない?」と言われ「したい。」と即答。その2ヶ月後に実行したというスピード感ある自然の流れがスタートだった。
 いつもこうして何かに道をつけていただいている気がしてならないのだ。
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 オーナーの谷山さんと一年振りの再会。
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 1日はいつものアトリエ。土曜日クラス。
 ミカちゃんのクルミインク作品。
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 鳩は元気にヒナが孵り、子育て中。おめでとう。
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 お父さんが久しぶりに帰って来て、懸命に絵を仕上げたシュンアキ君。
 「これ また中国に行くおとうさんにおみやげにする。」
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  それぞれの心模様、それぞれの秋。
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 この夜 バソコンで「くるみ」を調べていたBOSSが「すごい!!」と叫んだ。
搬入してクルミの取材を受けた9月30日は、長野県くるみ愛好会が制定した「くるみの日」だった。すぐにくまたろうさんにメールをすると彼女もびっくり。
 さらに、トトロがクルミインクで一枚目の「故郷」という絵を描いた9月21日は宮沢賢治の命日だった。
 「個人の幸福無くして 人類の幸福はあり得ない。・・・宮沢賢治」
 いろいろな奇跡に包まれて、人はありがたく雨ニモ風ニモ負けずに生きて行くんだな・・と思った。童画展にお似合いの不思議で優しい出来事だった。

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