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2015年12月27日 (日)

アトリエクリスマス・・その3

 12月20日、叔母からの電話「お前のお父さんが今朝亡くなったよ。」

 前の日の土曜日はアトリエクリスマスだった。月曜クラスと木曜クラスをひとまずお休みにさせていただくことを連絡して、駅に切符を買いに行く。年末ラッシュ直前でグリーン車の必要なトトロの指定券が全て買えた。乗り換えもセーフ。
 
 故郷は通夜、火葬、葬儀の3日間、冬の盛岡とは信じ難い快晴の小春日和。
 しかも、その3日間だけBOSSの仕事の都合がついた。・・奇跡は続く。
 
 「子ども達にクリスマスをしたいから。」ということを入院直前の父に手紙で報せてBOSSの大切な仕事のスケジュールも書き込み「よろしくお願いします。」と書いた。父はまだ読めたらしかった。
 実家に電話をすると、思いがけず父が出た。12月2日、入院前夜のこと。
「大丈夫なの?」と聞くと「なあに寝たきりになるわけじゃなくて、あたたかくなるまで少し別荘に行くようなもんだ。」と。「子ども達が楽しみにしてるからクリスマスは頼むよ。」と言うと「ああ、ちゃんとやってやれよ。」
 それが最後の会話になった。検査の結果は末期の胃癌だった。
 
 葬儀は、圧巻だった。
 55年以上前の第一期教え子たちを筆頭に歴代の生徒の皆さんが整然と詰めかけ、父の遺影の前で音楽を流し小学校の校歌を涙とともに合唱して下さった。詩のような弔辞はステキで感動した。
 演劇と詩と作文を教え、人の道を導き、日曜祭日も生徒と行動し、4歳くらいのトトロを連れて生徒達と河原で芋煮会をしたり、歌を歌った。自分の小遣いはもちろん、生徒達の為に給料を使い、母はやがて働きに出て明るく支えた。
 戦後の混乱と貧しい世相の中、家庭に恵まれない生徒達を中心に家に連れて来ては食事を共にしていた。二間だけの借家はいつもいっぱいの人だった。
 身体の不自由な生徒にはそれにふさわしい役目をつくり、全員に100点をつけた。その方達も立派になられて葬儀に見えられた。
1512261 盛岡の街を愛し、レトロな路地裏や賢治のカフェで、独りコーヒーを楽しむのがささやかな趣味だった。詩とロマンを愛した人だった。
 自転車で空や風を感じながら、飄々と走るのは足が悪くなる晩年まで続いていた。
 トトロは奇跡のような小春日和の3日間を母に寄り添い、たくさんの弔問客と話した。母は毅然として皆さんお一人ずつに語りかけていた。
 父の所属した演劇集団では若き啄木の役がはまり役だった。
 盛岡駅の平仮名の「もりおか」という文字は啄木の文字だ。
 街のあちこちに、晴れ渡る空の中に父が居た。先立ったトトロの弟とも会えたかな? 会えるといいな、と祈った。
 これで、もういつでも軽やかに散歩が出来るし、アトリエにも訪問してもらえるような気がした。なんだか哀しみの中で安堵した。 
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 参列者の中にトトロの中学時代のクラスメイトが居て、白髪の立派な紳士になっていたから目をパチクリしたら、「Mです。」と言われ「来て下さいましたか・・」と握手。隣のBOSSに「元カレのM君よ。」と紹介。二人は笑いながら挨拶していた。45年も前の中学時代がいきなり蘇る不思議。
 本葬の翌日、新幹線→東京→姫路→特急→鳥取と帰る途中のトトロにメール着信が多数あり。
 神戸に住む「らくよ」からだった。これまた45年前のクラスメイトで合唱部の親友。実は11月に同窓会があったらしく、全く出席したことのないトトロをみんなで案じて、らくよが手紙をくれた。どう返事を書いたものか思案してトトロの絵はがきや本を送ったら、アトリエに神戸のお菓子やらクリスマスグッズを山ほど送ってくれて、まもなく父の訃報を知らせることとなったのだった。
 トトロの病気を心配して、らくよは神戸から姫路に駆けつけ、僅か20分の乗り換え時間に45年ぶりの対面を果たした。「わかるように赤い服を着て行くよ。」とメールがあり、あちらはブログでトトロを見ていてお互いに時を超えてすぐにわかった。
 
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 本当は「いくよちゃん」なのに、一度「I」と「L」を間違えてサインしたのを見てトトロが「らくよ」とあだ名をつけた。それからみんなしてそう呼んだのだ。
「かおるちゃーん」とトトロの名前を呼んで、20分間手をつないだままお互いの近況とお悔やみの交換(らくよのご両親はもう空の上)と友達の消息と、個展に来てくれる約束と・・・BOSSの紹介と・・。あと5分あればホームで合唱しそうな勢いだった。
 今回、色々な場面で会いにきてくれたクラスメイトたちに励まされて心が明るくなった。
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 木曜の夜に鳥取に到着。金曜に友人の熊田っちが駆けつけてくれて必死にクリスマスの準備を手伝ってくれた。
 26日の土曜日Cクラス。何も知らない子ども達は今年最後のアトリエタイムを楽しみに駆けつけて一生懸命描いている。
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 久しぶりに来たホノカちゃんも、ヤチルちゃんとケーキを飾る。
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 画伯たちのアートケーキ。Cクラス特製。
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「1日遅れのメリークリスマス☆」
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プレゼントもちゃんと届いた。
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信州サンタのくまたろうさん作、「そのまんまティッシュケース」
15122610 ミカちゃんにも。
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トトロ先生にプレゼントを見せてくれる。
 
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花の女子群団、Cクラスの笑顔が咲いた。
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 そしてDクラス。ソラ君は熱を出してお休み。
 展覧会に向けて描き進めるアオイ君。
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 ケーキも担当してくれた。見つめるヒロト君。
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☆メリークリスマス!!
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見上げて「ありがとーーー」のユイちゃん。見守るサローラ。
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 ライア君にも。
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アオイ君のありがとーーーーー。
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 くまたろうさんの木製グッズ。
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ずっかちゃんのトトロクッキーが2個も。
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 さっそくヘアピンとモフモフ耳かくしをつけてみる。
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 トトロ先生の読む絵本タイム。
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帰って来て良かった。残すクラスはあとひとつ。
15122624 どこかで待つ人がいれば、そこまで向かうことが出来ると思った。
 
 そして、無事に何もかもがちゃんと出来たことの奇跡は偶然じゃなくて、父からのクリスマスプレゼントに違いなかった。2015年のクリスマスは本当のサンタの旅立ちの思い出となって感謝が雪のように降り積もる。

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コメント

今年最後の大きな奇跡がこんなかたちでくるとは・・
悲しいのに何だか心はほんわかしています・・。
お父さま・・みんなを見守って下さいね・・。

トトロさんのお父様は立派な方だったのですね。
様々な活動をされるトトロさんのうしろに、
お父さんがおられたのだなと思いました。
おっしゃるように、私も亡くなってからのほうが、
身近に感じられるような気がしています。
ご冥福をお祈りします。

うさパン 様
ありがとうございます。
まるで計画したかのような旅立ちでした。
今年もたくさんの奇跡が起きました。
奇跡をおこすのは、魔法使いじゃなくて神様なんですね。
よい年をお迎え下さい。
いつも励まして下さってありがとうございます。(=゚ω゚)ノ o(_ _)oペコッ

ふうちゃん組 様
ありがとうございます。
父は「学校の人」だと思っていました。
家は母が愚痴も言わず明るく支えていたことに大きくなってから気付きました。
お金の為に・・だけではない「天職」という仕事のことをおそわりました。おかげで今も昔もあんまりお金には縁がないけれど、「人材」という財産が増えています。
目にみえないものを大事にしていこうと思います。
来年もよろしく。福ちゃんにもよろしく。

お父さまの働きが、どれほど多くの生徒の心を
救ってきた事でしょう。
素晴らしいご葬儀の様子からよく伝わってきます。
そして、その活動を陰で支え続けたお母様も素敵ですね。
お父さまの思いは、確実にトトロさんに受け継がれ、
トトロさん流の広がりをみせているのですね。
お父さまとトトロさんの信頼の厚さを感じます。
三日間の青空と暖かさは、
天からの感謝の気持ちだったのかもしれませんね。

くまきろり 様
ありがとうございます。
たくさんの人に思い出してもらえる人生っていいな。と思いました。
トトロは明るい母の行動力と、父の貫いた詩心の半分ずつを受け継いだこと、今回あらためて感じました。
みんなずーーーっと前からのいのちをいただいて、ちょっとアレンジしながら生きているんですね。
子ども達の待つアトリエで、またささやかなトトロ人生を歩きたいと思います。
よいお年をお迎え下さい。今年もたくさんの励ましに感謝します。heart

思いかけず親友に会えたのは、お父様の粋なはからいだったのかしら。
僅か20分の為に会いに来てくれたのは嬉しいことですね。

お父様は残念でしたが、トトロ先生のお人柄は
お父様やお母様の背中を見て備わったものだと感じました。
沢山の方が集まって下さったのもお父様の人望ですね。

 これからもアトリエの活動を陰ながら応援させていただきます^^

笑顔の里 様
ありがとうございます。
疎遠にしていた同級生たちが、トトロをいつも思い出してくれていたことに感謝いっぱいでした。
父の生き方に若い頃は反発もしましたが、ラストステージは見事なもので、いい人生だったんだな・・と安心しました。
逃れられないDNA・・。トトロのアトリエも似てましたね。笑
みんな精一杯生きていれば、いつかサンタの国で会えるんですね。

師匠、お疲れ様でした。トトロパパはサンタになって 
毎年 逢いに来てくれると思えば またそれも楽しみじゃな。 
今年一年 お付き合いありがとうございましたm(*-ω-)m 
わしも今年いっぱいで消えるつもりが ひょんなことで 
命拾い… 来年もまた 宜しくお願いします。  
良いお年を!

龍馬 殿
今年もたくさんの激励 かたじけのうござりまする。
プニママも天から見守ってくれるぜよ。
来年の活躍も期待しておりますきに。
プニさんにも何とぞよろしく。
よい年をお迎え下され。

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