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2013年10月29日 (火)

ともだち

台風一過の青い空。久しぶりに晴れた日曜日、家からすぐのところの市営サッカー場「とりぎんバードスタジアム」で、地元のガイナーレ鳥取対ヴィッセル神戸の試合があって、いつもの静かな狭い道が交通渋滞だった。結果は2-1で地元が逆転・・・負け。でも人が青空の下にいっぱいなのは平和でとてもいい。道ばたのそこここに夕日色の柿が実り、カラスがいち早く甘い実からついばむ。神戸からのサポーターらしき車も見かけた。
1310291(☆鳥取市八坂にある とりぎんバードスタジアム)


神戸といえば、先週の悪天候の最中の金曜に事務所へ出勤してみると、見慣れぬ車が停まっていて、神戸ナンバーの持ち主は、私とボスの学生時代の友人のF君。「君」と言っても同級生なのでおんなじ年輪は経ているわけで、「急に会いたくなって来てしまったんよ。」 なつかしの関西弁だった。「どないしとう?と、ゆうても、いっつもブログ読んでるしな。」と。

阪神大震災をもろにくぐり抜けた東灘区のお寺のF君。りっぱな新しいお寺の本堂を建て替えたばかりの3ヶ月後の大震災で、なにもかも失った。亡くなられたお父様の跡を、お兄さんとふたりで継ぎ、またさらに新しくお寺を復興。学生時代と私達が結婚後にも、いろいろなことのある度に彼は心を寄せてくれて鳥取へも泊まりに来てくれたり、全国各地の友人の結婚式にも同行した。
最後に会ったのは私が闘病中、長い入院をしていた病院にご夫婦で突然あらわれ、「顔が見たくなったから来たんよ。」と会いに来てくれた23年前だ。
今回もまた「顔がみたくなって来たんよ。」と笑っている。20代の青春のときを共にしてあれからもう40年近い。今なお、私達が明日へ向かって活動しているのを間近に見て聞いて、私達も彼の近況と学生時代の仲間の話をして、3時間余りのアトリエ時間を過ごし「ほんならな。」と帰って行った。時はそんなに経っていないと思っていたけれど、それぞれの時間は確実に何かを刻んでいた。「まあ、生きとってよかったな。お互いに。」もうそれしかないね。今度はいつか神戸に行こうと思った。

1310292(☆「元気で活躍しとうなぁ・・・。」と感慨深げなF君と)


 タイムマシンのようにまた時はリアルに戻り、土曜のアトリエは、ちょっと小雨がのこってはいたけど、ほぼ全員がうれしそうに駆けて来た。「あのな、学校が休みになったからうれしかった。」などと天罰の下るような話をしている。口々にたくさんの報告をするので「一人ずつ、順番に!」などと笑いながらトトロの耳は聖徳太子。「そりゃすごかったね。よくがんばったね。」などと相槌を打とうものなら、うれしそうに10センチほど浮き足立って絵を描いている。六年生達は修学旅行から帰ったばかりで,大仏などを描いていた。

1310293(☆真剣にアートする中高生たち)

1310296(☆その日修学旅行から帰ったばかりの ゆきのちゃん)

1310297(☆中学生ももこちゃんの切り絵の途中)

 きわめつけは後半の4時半からのクラスでおこった。
中学生や高校生の現役先輩たちがものの見事にアートするのをチラ見しつつ自分のテーブルに戻ったユイちゃん(小二)が、「せんせい、わたしも切り絵がしたい。」と言ってきた。「カッター使える?」と聞くと、「したことないけど使える。」という果敢な返事。「あんまり指を切らないでね。トカゲじゃないから生えて来ないよ。」と使い方を教えてみた。
先輩たちは動物や花をきれいに切っていたので「何を切るのかな?」と聞くと、
「ハナミズキっていいよねぇ。」と言う。
きれいな花だ。「一青窈の歌もすきだよ。」と、「ええいぃやぁ♪」と、私が歌う。「その歌知らんし・・。」などと言いつつ、しばし口をとんがらかして、カッターをぎこちなく使って一生懸命切り絵に挑戦。

「できた!!ヽ(´▽`)/」

振り向けばこれ。・・・・・みんなで泣くほど笑った。

1310294(☆得意満面のユイちゃん。トトロ達にもだんごを作っていたようだ)

『鼻水、切っていい? よね。』だったとは・・・。

 なんだか先週の台風や津波注意報や崖崩れの暗いニュースが大笑いで飛んで行った。
小さい大空(そら)君は、まもなく別れが来ることも知らずに陸先輩に絡みつくようにして、ともだちのようにやり取りしながら楽しそうだ。

1310295(☆お互いにちょっかいを出しながら おやつタイムを過ごすふたり)

 高校生の女の子達は様子を見ながら「泣きそうです。」と言った。「大学の4年間なんてすぐだよ。また陸君は帰ってくる。」私は23年ぶりに会えたF君の話をした。「ともだちだったら、また絶対会えるから。」

 
秋の日はつるべ落とし。「またおいでー。」アトリエの外はすっかり暗くて、陸君がいつまでもみんなの車に手を振っていた。

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アトリエ日記」カテゴリの記事

コメント

ともだちっていいですね。。。
ゾウやキリンの切り絵、色合いがステキ❤
ユイちゃんに笑いをもらって、大空君には
ちょっと涙ぐんじゃうかもなんて思って…
ちょっと不甲斐ない自分にため息をついてみたり
しています。みんなにすっかり負けてるな~。^^;

くまきろり 様
ありがとうございます。
また 修正中にお読みいただいたようです。ちょっと加筆したのでまたお楽しみ下さいね。
いゃーーーーーユイちゃんには やられました。(ノ∀`) アチャー

しんみりしたり,爆笑したり、秋の天気のような一週間。
子ども達には叶いません。

こんにちは。
学生時代の友人というのは、
会えば一瞬のうちにお互いがその当時に戻ってしまいますね。
いつまでもキラキラ輝いて見えます。
僕も大学時代の大親友が車で2時間のところに住んでますから心強いです。
アトリエは和気あいあいと楽しそうですね。
笑顔見てましたら幸せ気分になりました。
Fさん、次回も素敵な風を運んで来てくださるでしょう。。

可愛い動物たくさんの ゆきのちゃんの絵に元気いっぱい! 心弾むステキ色の切り絵の ももこちゃん♪
鼻水、切った(笑) ユイちゃんにゲラゲラ大笑い♪心も体もピッカピカ 
みんなの想いがつまっているアトリエから たくさんの星のかけらがキラキラ溢れています。 
日本中、世界中に そのかけらが届きますように。。。
ずっと ずっと ともだち。
空を見上げ 夕日色の柿を食べたカラスと一緒に帰りましょ♪

真剣な雰囲気の中にも、アットホーム感が伝わってきます( ̄▽ ̄)

ちゃーりー様
ありがとうございます。
こうして,コメント同士のお友達や,生徒を初めとする子どもたちとのソウルフルな師弟を超えた友情や、いつもあたらしく「ともだち」が広がっていましたが、先日はいきなり 画面が白黒かセピアになりました。
懐かしさを語るにはまだ若造と自覚していますが、世間はそうでもありませんね。いつ ともだちと出合っても新しいトトロでいたいと思います。

ずっか 様
ありがとうございます。
感想詩というのがあったら、ずっかちゃんのは本の帯に使いたい。
トトロの散文をポエムにして下さってうれしいです。コメントを拝見して「なになに?」ともう一度自分の文章を読んでみたくらいです。(゚▽゚*)

今回は稀に見る傑作! のエピソードがあんまり面白くて、こりゃあ是非皆様にもお裾分けしたいと思いましたよ。ハナミズキ。・。・。・。・
一青窈さん読まないといいな。

エノッチ 様
ありがとうございます。
子ども達のお陰で 空気がフワッとなります。空気や雰囲気ってみんなして創っているんですね。トトロは「ダメなものはダメっ」、と叱ったりしてもまたニコ~~~~ッとされると可愛くて,笑いをこらえるのに大変です。( ´艸`)プププ

 ユイちゃん、さいこ~o(*^▽^*)o
「鼻水切っていいよね」を見事に聞き間違えたトトロ先生のセンスにも、ザブトン3枚!
 ほんとにかわいいなぁ。

 「顔が見たくなって来たんよ。」と言って来てくれるお友達、いいですね。いつか会える、いつか行こうと思ってモタモタしていると、何があるかわからないから、さすがお坊様、人生をわかっていらっしゃるなと感心しました。

アヤドン 様
(*^ω^*)ノ彡ありがとうございます。
トトロ先生は何事も美しく聞きまつがえるのでありました。
この ハナミズキの一件は、以前粘土で「ぬか漬け」を作った女の子に勝とも劣らぬ快挙!! アトリエの歴史に残ることでありましょう。みんなの唖然(゚0゚)とした顔もお見せしたかったです。

なるほど・・・。F君はお坊さんだから,時を逃さず顔を見に来て下さるのね。私も誰かの顔が見たくなったら躊躇せず,見に行こうっと。時間はそんなに待ってはくれませんからね。嗚呼、ハナミズキ

学生時代の友達は会うとお互いそのころに戻ってしまいますよね(笑)長い間会っていなくってもあっという間に時間が埋まってしまうような・・・。「友達だったら絶対会える」ほんとにそう思います。いつあっても変わらない間柄って素敵です。

ユイちゃん、いい味出してますねぇ~(笑)
なかなかのセンス、また面白エピソード期待してま~す。

かっぱの親子 さま
↑ 合ってますよね?
ありがとうございます。そうか ユイちゃんの動きはかっぱちゃんのカテゴリーだったのかぁ。たのしみ たのしみ・・。
。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚。。+゚゚
しかし 思えば 長いこと生きて 毎日明日に向かえてありがたいです。
F君と再会して 我が身のありがたさを再確認しました。
ストレス多いと思うけど 病気にならないで 楽しむのよ~~~~。
最近かっぱママはきれいになったと思うトトロです。

どないしとう?言うて聞いてきてくれての友達を持っとってのトトロさんは、ほんまにええ青春時代を送られたんですね。
同じ時代を過ごしたもの同士の友情は年を経ても、離れていても変わることがないと思っています。
私は小学校時代の仲良し4人組で毎年一回温泉に出かけていますが、もう10回を越えました。
彼女たちとは約30年のブランクを経ての再会でしたが、歩んできた人生、住む環境の違いを超えてつかの間のタイムマシンの旅を楽しんでいます。

ユイちゃん、ハナミズキの次は何を作るのかな~。
今度は先生や皆をアッと驚かせて欲しいな。

りんふう 様
ありがとうございます。
あれ? りんふうさんも 神戸ですか?私は関西弁はF君の話す神戸弁しかわからないのですが、「◎◎しとう?」とか「しとっての◎◎」という言い回しが柔らかくてええんちゃう? と思っておりました。中村雅俊たちの♪夢の坂道は~~~の1970年代の青春は みんな貧しくてとても自由でした。携帯もないからドギマギしながら待ち合わせをしましたね。全国どこで地震があっても心配な友人が住んでいます。神戸のときは北海道から電話が来て「鳥取は近いべ。見に行ってくれ!」と言われたり。まあ,友達とのつながりだけは 時間とハートでつながるから、すぐには手に入らないものですよね。子ども達にも伝えたいものです。・・・ユイちゃん 先が楽しみです。普通にならないでほしいなぁーーーーー

ゆいちゃんの大胆なアートに拍手!!

アトリエの子どもたちは、まるで大家族の兄弟のようだね。トトロちゃんは子だくさんだね。

私も今は子金魚が40人いるけど、アトリエの子どもたちのような横のつながりは少ないのが現状。楽しい水泳は危険と隣り合わせだから、レッスン中はおしゃべりキンシ!だから、仕方ないね。

お兄ちゃん陸君もガンバレ!

ポキ☆っと 様
拍手ありがとうございます。(◎´∀`)ノ
ホントに笑ったよ。「はなみずきっていいよねぇ」・・・オーマイガ−
そっか 水泳は 話しながらは無理だもんね。チームとかつくると連帯感がうまれるかも。あと お互いにガンバレ・・をするとかね。
アトリエでも全く話さない子もいるけど、卒業したあとそんな子のほうが年賀状くれたりします。クラスが違うと知らない同士だから、みんなの展覧会で紹介してます。まあ子だくさんですわ・・
ポキちゃんもだね。人命優先で頑張って下さいね。チャプン

「顔がみたくなって来たんよ」
いいなぁ、やわらかな言葉です
相手に気を使わせることもなく、それでいて想いが伝わってきます

素敵なお友達ですね
そんなお友達がいらっしゃるトトロさんも素敵♡
お二人の笑顔にほっこりしました


ももこちゃんの切り絵、色も可愛いけれどきりんとゾウのバランスが凄い!!
ちゃんと大地に立っています

ユイちゃんの大胆な発想、トトロ先生の素敵な誤解(笑)
アトリエの笑い声が聞こえてきました

アトリエはいつも暖かですね♡

ひなたねこ 様
ありがとうございます。
県外の友達は 学生時代のともだちが殆どでボス(夫)と共通なので、サクサクといい付き合いができます。F君はお坊さんなので特に前略で心深いやりとりが出来てありがたいです。何十年ぶりなのにぎこちなさなどなくて 自分たちさえ驚きました。
子ども達の発想はいつも楽しくて、トトロも刺激をうけています。
ユイちゃん 今回はスーパースター☆でした。ヽ(´▽`)/

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