ありがとうの秋
台風が沖縄から北上して、関東から東北へ進んでいる。また鳥取はかすめただけで通過して行ったようだ。
全国どこでも秋の日曜はいろいろとイベントやら集まりが計画されていただろうに、主催者の皆さんの気持ちをお察ししてしまう私達だ。
コンサートのアフターワークにいそしみつつも、10月1日には搬入に行って鳥取県の西部「米子市」での個展をはじめる。オシャレで明るいカフェ
のちいさな童画展も4度目だ。日曜は定休日なので平日に時々一人旅
で米子に通う。土曜は毎週アトリエの教室がみっしりで留守に出来ないけれど、もしも行って見たい方は土曜にでもどうぞ。
9月16日の出合いの森コンサートが終わってから30点ほどの作品を一気に描き上げた。気持ちが「チームあとりえ」一色だったから準備期間中は小さな童画を生み出せず、ひたすら心に感動をためて絵心を整えていた。
コンサート後のアトリエはまるで何もなかったかのように、たっぷりとしたアートのパラダイス。つるべ落としの秋の夕暮れの中、外からのぞくアトリエの風景がやさしい。
なんにもあせることはない。未来がいっぱいある子ども達と過ごしていると、まだまだ自分も大丈夫な気がしてくるから有り難い。たくさんの方と関わって大きなことをやり遂げたあとは、日々の自分の仕事がなんとかなる気がしてくるから不思議だ。出来ないことのいいわけよりも、やっていこうとする前進にエネルギーを燃やそう。
あとから「行けば良かった。やればよかった。」とだけは人に言っちゃダメだよ・・・と、子ども達に伝えている。それを聞いてもどうしようもないし、人は自分で決めて出来ることしかできないのだから。宇宙の大きな営みを思えば、表面をかざろうとして生きるなんて小さくてもったいない。したくても出来ない事は助けてもらいながら、なんとか明るい方へ進むしかないんだから。
久しぶりに今回の作品は明るい作品になった。故郷の震災や友人の死を少し乗り越えて自然に浮かんだ明るさは、また米子のカフェの白い壁から笑顔をお届けするだろう。絵を何日か描かずにいると手のひらがムズムズと熱っぽくなり、ガマンできずに絵筆をとればたくさんの絵が生まれてくるのだ。その手で子ども達の頭を撫でていつまでも静かにアトリエの毎日をつづけることがやっぱり私の唯一の仕事なのかな。
さて米子に行って参ります。そちらでの様子はまたご報告いたします。忙しい事はなんて幸せなことか。ありがとうの秋のはじまり。
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コメント
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ご無沙汰でした。
台風とたわむれているうちに 10月です。
鳥取は被害がなくて何よりでした。沖縄で引き受けておりました。
ページをめくるように新しい章がはじまるトトロブログ、また秋の個展ですか。一年のリズムを崩さず、子どもたちとまっすぐに歩いていらっしゃるから 読んでいて溌剌とした明るさを感じます。
沖縄個展もぜひいつの日か・・。(*^ω^*)ノ彡
投稿: 沖縄のトトロファン | 2012年10月 2日 (火) 14時40分
かおる先生、昨日の新聞読みました。
どんな時でもどんな人にも心配りを忘れない、かおる先生、
改めて尊敬します(o^-^o)
これからも子供達と同じ目線で色々なことを教えて下さい。
米子の個展も毎年恒例になりましたね、先生の絵を見て元気になる人がたくさん増えますように・・・
沖縄の個展、いいですねえ。私もいつか一緒にいきたいなあ~(笑)
投稿: かっぱのおやこ | 2012年10月 2日 (火) 16時05分
沖縄のトトロファン 様
どんなに建物が吹き飛ばされても 沖縄の人々の「ナンクルないさー」の魂は 強く明るく心深いものを感じて敬服します。被害のないところに住む人々は、常に不満で助け合いの心が足りません。沖縄の個展してみたいです。待ってて下さい。
お久しぶりです。 沖縄で台風を引き留めて下さったおかげさまで、コンサートが出来ました。ありがとうございました。
投稿: アトリエトトロ | 2012年10月 2日 (火) 17時21分
かっぱのおやこ 様
昨日の米子展の搬入の時に、新聞を読まれていた方がいらっしゃって「あっ、おにぎりの画家さん・・。」と言って下さいました。(^-^;
それより、「尊敬します。」と人に言える貴女を尊敬します。
いつも どんな人にも、特に子どもたち関係には、おんなじように接しています。叱ったり注意したり、ほめたり、遊んだり・・心配したり・。そういうふうにしか出来なくて困ることもありますが、先に天国に行ったみんなに恥ずかしくないようにやっていこうと思います。あっ そういえば今日は弟の命日でした。沖縄展、そのときは手伝ってね。ヾ(´ε`*)ゝ
投稿: アトリエトトロ | 2012年10月 2日 (火) 18時17分