盆のあとさき
それでも、お盆は過ぎていった。忘れ物でもしたような36度の真夏日がへばりつく道に、過ぎた祭りの散らかりようが気だるい。
先週の土曜のアトリエを最後にお盆の間は教室はお休み。私も生徒のお母さんたちも、あれこれとした家の仕事やらに体力を使うべくゆとりの日程をこしらえて、命を大切にしようと思った。大げさだけど、暑中見舞いや残暑見舞いのやりとりを楽しむ余裕もあらばこそ、これでもかと容赦なく猛暑がおそいかかる毎日に、子ども達はアトリエにたどり着くなり、熱中症やら鼻血やら、まさかの発熱やらで新たに保健室をつくろうかと思うような騒ぎ
だったのだ。
幾人もの子ども達がアイスノンを頭に横になって帰ったという前代未聞の新記録。よせばいいのに直前まで野球や水泳や運動部の部活をしてから来るもんだから、アトリエで自分の席に着いて安心したとたんに魂が飛ぶらしい。
「どなたかこの中にお医者様はいらっしゃいませんか?」と機内アナウンスを試みるけど「まだまだ小学校の勉強中だからいませんよぉー。」と子ども達同士で途方にくれているのがなんともいじらしい。校医のようにアトリエ医をたのんでおかなくちゃ、と思った。
「だれかはやく、お医者さんになってよね。」と言うと、
「先生はマジだけぇ、本気にするで。」と名乗りを上げた子もいた。
震災の地では、将来医師やレスキュー隊、警察官・自衛官・看護師・介護士などを望む子がダントツに多くなったとか。助けられたら助けたいのが人の道なのね。
15日の夜、家に帰ってくれていた仏様たちを家の前の川に家族と見送ってから、近所の元子どもだったMちゃんと夜風にあたり話しをしていると、「おばちゃん、聞いとるかぁ?たんぽぽ文庫復活のはなし。」と言う。
(自宅前の川)
わたしが平成2年ごろにつくって約11年間ほど繰り広げた絵本の読み聞かせの家庭文庫、「たんぽぽ文庫」だ。近所の子どもと相談しながらキマリをつくり、カードや日誌も子ども達が管理して50冊からスタートした絵本は、ユネスコから2回も寄付をいただいて2千冊を超えていた。
(今は倉庫になっている文庫跡)
私は田舎の農村地帯の子ども達に体験を積ませようと、ホールでのユネスコ贈呈式の壇上に子ども達を伴った。滅多に泣かない家庭文庫仲間の友人が、精一杯胸を張る田舎の子ども達の細い足が緊張でもつれながら登壇するのを見て涙ぐんだというエピソードがある。20年の時を経て、あの頃の子ども達がお母さんになり、家継ぎ娘のRちゃんが文庫復活を言い出したという。いいことだ。やってみればいい。ハンパなく大変だけど、相談に来たら乗ろうと思う。この調子だとアトリエもいつかだれかが引き継いでつづくのかしら・・・。なんてね。
時間を見つけて,アトリエの名物生徒のR太君、K太君の兄弟が愛してやまないジオパークの山陰海岸に行ってみたり、家の周りの風景を久しぶりに味わったり、寝たり起きたりの合間に働いたり、ストレスのとれた日々を過ごした。
オリンピックもお盆も終わり、いよいよ秋に向かってやることがピラミッドのようにそびえ立つ。まずは「とっとり出合いの森」での夢街コンサート。盆中みっしりと練習に明け暮れていたメンバーの姿は見応えがあった。とってもいいステージになるからお待ちしてますよ。
アトリエも明日の土曜日から再開。
宿題やってんだろうね・・・。まあ元気な顔だったら100点満点・・・かな?
先生 お元気ですか?


暑いのに弱いっておっしゃっていましたね。北国生まれだからと。
僕は夏休みも帰らず,都会の暑さの中就活をしています。
「なにかで 誰かの役に立つために みんな生きている。」とアトリエで教えてもらったこと思い出しています。小さなことでもどこかで役に立つ人になりたいです。周りの人を楽しくするだけでもいいんだよ。と僕の天然をほめてくれたのは,かおる先生だけです。がんばります。お元気で。
c(>ω<)ゞ
投稿: OB | 2012年8月17日 (金) 21時12分
OBさま


しぶとい暑さの御見舞い申しあげます。
そんな中からコメントありがとうございます。大丈夫、元気ですよ。
暑さにも慣れてきたかな・・と思いたいです。そっか。私今でも子ども達に同じこと言ってますね。自分が何で役に立てるか発見するために、いろいろと試しに勉強するんだって。決して学校の格や名前で 狭いところで比べて自慢や卑下することのないように・・と。成績だけいい子にだけはならないでって言ってます。行きたくなければ自分で学ぶようにってね。
とにかく 自分らしく生きて下さい。失敗の人生なんて無いと思います。
がんばろうね。
投稿: アトリエトトロ | 2012年8月17日 (金) 23時13分
暑い夏です。お元気でなによりです。
えーーーーーーーっ。。。。。。
ご自宅で家庭文庫もされていたんですね。しかも お一人で。
だから 今アトリエで絵本の読み聞かせにつながるんですね。
私はなにもせず文句ばっかりなので、少しでも行動してみようと思いました。
投稿: すずらん | 2012年8月17日 (金) 23時46分
すずらん様
残暑おみまい申しあげます。
アトリエ教室の基本のところに 家庭文庫での子ども達とのかかわりがあります。
一歩ずつ 体験をして 今になります。
私でも 少しは役に立てたらうれしくて 何事もはじめています。
まだ これからも あたらしいことにチャレンジしたいと思います。
どなたでも やれば できますよ。
コメントありがとうございました。
投稿: アトリエトトロ | 2012年8月18日 (土) 13時25分
家継ぎ娘のRちゃんといい、コメしてくれたOBくんといい、撒いた種がすくすくと育って、ちゃんと社会に恩返ししようとしてくれて、先生は幸せですね。子どもが成人するまで20年。人間の子育ては長いなぁと思っていたのに、最近では短いと思うようになりました。年をとったってことですかね。
投稿: アヤドン | 2012年8月19日 (日) 10時51分
アヤドンさま




暑い中、コメントありがとうございます。お元気でしたか?
もはや日本は「亜熱帯」だとか。社会の教科書も書き直さねば。
家庭文庫もアトリエも種撒きなんていうおこがましい気持ちで始めたわけではありませんでした。それこそ、そのとき自分の出来る精一杯がそれだけだったのです。文庫の時代は車いすと2本杖、アトリエは一本杖でと不自由さも克服しながら歩き続けています。逆に魔法の杖があるから頑張りやすいのかな?私のポッケからこぼれ種が落ちて花が咲き始めていることは、神様の贈り物でしょう。生徒に恵まれつつ出来る限りのことをやっていきますので、これからもお互いに応援し合いましょう。アヤドンもまだまだ楽しいことありますよ。
投稿: アトリエトトロ | 2012年8月19日 (日) 15時37分
残暑お見舞い申し上げます
まだまだ水やりに忙しい毎日ですね
株分けされた花芽もすくすく育っていますよ
真っ黒に焼けた腕で家族と海水浴の思い出を描いてくれました
夏休みの宿題らしいです
元気に頑張っていますよ
ではでは先生も皆さんも暑いのでお体お大事に
投稿: からふる | 2012年8月21日 (火) 17時39分
からふる様
←NHKのEテレ0655

残暑おみまい猛暑あげます( ̄▽ ̄)
より持って来たフレーズです。猛暑あげます・・ってのが気に入ったので。
株分け花芽のことが気になってました。安心しました。あれでよかったんですね・・。よろしくお願いします。おかげでこちらは2つの花壇を1つにして、私もちょっと日程にゆとりが出来ました。感謝です。
からふるさんとお会いすると、ゆっくりした気持ちになります。(*^-^)
またデートしましょう。
投稿: アトリエトトロ | 2012年8月21日 (火) 17時52分
残暑見舞い申し上げます(_ _)
先日は、夜風にあたりながらいろいろな話をして楽しかったです●^□^●
そして、本日は母ともどもお邪魔致しました(_ _)
たんぽぽ文庫で過ごした時間は、今でもよく覚えてます
おばちゃん(あえて何時もどおりに)に、たくさんの本を読んで貰ったり、リース作りしたり、庭で遊んだり、おつかいをしたり...と本当にいろんな事が出来て楽しかったです
一度、おばちゃんが風邪を引いて声が出なくなった時に、代理で読み聞かせ(あれは、読み聞かせと言えたものではなかった気がしますが...
)
たんぽぽ文庫での時間は、本当にかけがえない時間でした


きっと、絵の教室のこども達も、教室で過ごした日々を忘れないのではないかと思います
たんぽぽ文庫で学んだ事は、今の仕事に生かされていると思います


おばちゃん、ありがとう
そして、9/16のコンサートを楽しみに、お仕事頑張ります(@>ω<)ノ★゛
まだまだ昼間は、暑い日が続きますので、こども達もですが、おばちゃんも熱中症等に気をつけてくださいね
投稿: 近所の元子どもだったM | 2012年8月23日 (木) 20時59分
Mちゃん 様(*゚▽゚)ノ
残暑の終わらぬ中、コンサートのチケットを買いに訪ねてくれてありがとうございました。Mちゃんは本当に気持ちのやさしい子だったから、今 福祉のお仕事に就いてがんばるのを見て(やっぱりね)と思います。3歳の頃から文庫にきてくれて あれからずっと助けてくれましたね。私を「おばちゃん」と呼ぶ人だけが集まって同窓会したらおもしろそうですね。
おばちゃんは、アトリエでも同じようにやっています。もちろん絵本も読んでいます。生涯こども達に囲まれて生きる運命を大切にしようと思います。Mちゃんも身体に気をつけるんだよ。んじゃ また。
投稿: アトリエトトロ | 2012年8月23日 (木) 22時40分