ちいさな童画展

　天高く秋の空。大山と島根半島を眺めながら行って参りました。米子。

10月4日からの米子個展搬入の旅。おかげさまのミラクルスケジュールの中で描いた作品30点。
まだ夢街コンサートの余韻が頭と耳と気持ちから離れない環境で完成した作品達が、意外にも静かな童画だったことが、なんだかとてもうれしかった。

　絵の中にいつのまにか出ている小さな人から「米子に行くんだね?」と言われているようで、思わず「かわいいカフェだからね、おりこうにしてるんだよ。」って言いきかせている作者の私。

短い期間に描いた作品が、個展のあとすぐにどなたかの所へひきとられて行くのは絵描き冥利だけれど、別れは少し淋しい。
画用紙の上の絵筆とくっついて出来上がって行く間だけ会話ができる。額に入れてタイトルを書いたら、心の中でいつもつぶやく。

「元気で。」と。まるで子育てのような感じかな?

　




どこに行っても、ちゃんとみんなから愛されていつもいい顔してますように・・・という気持ちだ。欲しいと思って下さる方のところへ行って、ときどき見てもらえてほっとする存在でいてほしいなあ。

お店のオーナー谷山さん(左)と

　ボス達のコンサートは、たったの2～3時間であんなに準備したことが、ドライアイスのように消えてしまうから、「やっぱり絵の個展のほうが長くてありがたいねぇ。」などと搬入してくれたボスに言うと、
「あの陸上の100m選手なんか、たった9秒台のことで4年もかけてオリンピックに出るんだぞ!」と言われてしまった。
なるほど・・・・。しかも世界中の期待と夢と拍手を背負って。

時間じゃないんだね。一瞬一瞬の輝きを続けてのオーラか。
みんな自分の持ち分をそうやって生きていけば、嫉妬も悪口もないのにね。

　風が秋めいてなんだか淋しいけれど、もう10月だからちゃんとていねいに生きよう、と米子のカフェから帰って来た。お近くの方はお出かけ下さいね。