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2011年9月27日 (火)

夢街の子ども達

 鳥取市の市街地のお城山が見えるメインストリートの曲がり角に
梨花ホールというコンサート会場を持つとりぎん文化会館がある。

25日の秋晴れの日に2000人収容の会場が、3階席までほとんど
満席になるという夢のようなことが現実となった。
ボス達の「夢街コンサート」は、そうやって始まり、やがて終わった。

裏方でめずらしく縁の下の力持ちをやっていた私は、ただアトリエの
中からスタッフを名乗り出たみんなと2日間を共にするのがうれしくて、
いつもしているように、少しだけゆるい会話と若い和みの空間に
混ぜてもらいつつ、プロの大人の中で緊張しながら働く生徒達を
可愛いと思って見ていた。

コンサートの全容や照明、音響、舞台のあれこれを子ども達に
説明したりして、たくさんの角度が見えるようになった年齢の自分を
もう一人の自分もまた見ていた。

 
 開場の一時間以上も前から長蛇の列でお待ち下さった人々が
こちらにまっしぐらにやって来て下さる光景に圧倒され、
入り口の受付で途方に暮れてただただお辞儀を繰り返しながら思った。
(生きているっておもしろい。)

本番の迫力と優しさは、いらした方にしか分からないので省略して、
アトリエファイブの話しをしよう。

 3年前の仁風閣野外コンサートの陰で高校生5人の生徒が手伝い、
私は「アトリエファイブ」と名付けた。
翌年も同じ5人が受験生の身でドライアイスを野外ステージに流し、
お客様の対応と庭園の敷物を客席につくり片付けた。

3度目の今年、仁風閣庭園のコンサートは諸事情で叶わず、
大ホールのある会館での企画を始めた頃、アトリエファイブは
もういなかった。
絵を教える教室でボランティアを強要していると言われたりしたことも
あった。でも私はみんなに呼びかけた。「今年もボスは素敵なコンサート
をします。かおる先生と一緒に何か手伝いたい子は9月までに自分で
言って下さい。」と。

初代アトリエファイブ達にメールで知らせると一人から返事が来た。
「手伝いに帰ります。やりたいです。」
山梨の大学生まさひろ君だった。
彼はアトリエファイブの中で一番静かな子だったが、仕事が終わる度に
(自分はこれが出来なかった。あれもしたかった。)というメールをくれた。

 かくて締め切りの日、携帯を持たない中学生達はファックスで、
高校生はメールで8人の子が「手伝いたいです。」と意志を送って来た。
よく育ってくれたと思った。親の指示でなく自分の気持ちで考えることを
伝え続けてきたつもりだったが、本当に実っているかどうか分からな
かったので、思わず前のめりでみんなに返事をした。
「コンサートはもう半分成功したよ。」

リハと当日、私の思いを100倍超えて大学生2人と合わせて
10人の「アトリエファイブ2011」達は、思い切り働いた。
いろいろなプレッシャーで悩んでいるリハ中のボスにお守りまで作っていた。

コンサートの一番最後に高い天井から客席に舞い降りた花のような
無数の風船は、彼らが2日がかりで空気を入れて天井にしかけた
カラフルな夢だった。

1109271_3
準備中風景

 
 

 
そして本番↓


1109273_3

1109274_2

 

 

 

1109272_4 すべてが終わった子ども達の写真は一枚しか写せなかったけれど、
何かが続いて行くような気がした。

「裏方で汗を流した者だけが知る大きな感動をプレゼントしたいから。」
これ私の本音。

コンサートに来て下さった皆さま、ほんとうにありがとうございました。

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コメント

すてきすてき~~♪ 

今日は朝一番にすてきなお話しを読ませていただいて、ココロほんわかあったかになりました~;:゙;`(゚∀゚)`;:゙

コンサートの成功もおめでとうございます!
夢街いいなあ~。わたしも聞きにいきたかったなあ~。
(ほんとは子どもたちみたいに参加したいなあ・・・だったりして)(^-^;

ほんとにほんとに素敵なコンサートでした。

昨年の仁風閣とはまた違った、音響の良さやステージの一体感が素晴らしかったと思います。
毎年、受付のアトリエの先輩達の爽やかな挨拶に感動しています。
うちのかっぱ娘も昨年とは少し違った様子で曲に聞き入っていました。
娘の成長も感じられた母でした(笑)

お疲れさまでした、そして素敵な時間をありがとうございました。

くまたろう様
夢街スタッフの条件は 体力より感性を重視です。いつでも信州からいらして下さい。一回しか生きられないから 感動しようと思います。いつもありがとうございます。ちょっと秋になりました。(=゚ω゚)ノ o(_ _)oペコッ

ほんとに素敵なコンサートでした!!!
子供たちもキラキラしていましたね。

全力で好きなことに取り組む大人の姿、
大人の笑顔は、子供たちの未来への大きな贈り物だと
思います。

感動でした。
3Fの観客より。

かっぱのおやこさま
会場の受付で うきうきと入ってきたかっぱのおやこさんを見て、お帰りの時もまた お会いして 今度は宙を飛びながら手を振るかっぱでした。
ありがとうございます。
かっぱちゃんが受付に立つまで がんばります。\(;゚∇゚)/
 

情熱アップルさま
3Fの高台から 天使のように見ていて下さってありがとうございました。
あんなに超満員で 3階までギッシリと満員なんて初めてです。
あらためて 2011の人の心のやるせなさを思いました。今こそ出番ですよ。
アップルもトトロも天高く お届け物を運びましょう。ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ

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