ひとくちひつじ
米子童画展の一ヶ月を終え、すべて片付けて帰って来た。
いつもながら、あーすれば良かった、こう言えば良かったと、自分を反省しつつ、それでも今回の新たな出会いの足跡が明日へ向かわせてくれるパワーとなった。
(写真は会場に家族と駆けつけてくれた倉吉の女の子と)
その夜、アトリエのオヤツを買いに、立ち寄ったスーパーで買いものをしていると、ボスがジッと立ち止まり、複雑な顔で何かを見ている。
小声で呼ばれて近づいた私が見たものは、
「一口羊(ひつじ)」「塩羊」「抹茶羊」、各種の羊(ひつじ)?!!!
「一口ひつじって…一体?」 頭の中でかわいい絵が浮かんだ。でも「塩ひつじは クンセイのオツマミか?」抹茶羊とは あり得ない色彩!草にまみれて遊んでいる子羊なのか・・・。一瞬たくさんのクリスマスっぽい絵を思い浮かべて、うっとりその場に佇む私。
そこは羊羹(ようかん)売り場だった。大きなパソコンデザイン文字で「羊」で終わったままの札がきれいに並んでいた。
ボスはボスで、(何故ようかんの羹の文字が抜けたのであろうか?)と色々な科学的な分析をしていたらしい。見なかったことにしてその場を離れるボスを見なかったことに、私は店長を探し、その辺で働いていたアルバイトらしい数人の学生風のスタッフを呼んでこう言った。
「一口を一匹に変えるか、ようかんの(かん)を付けるかしないと面白すぎですよ!」
「・・・・・・」 ヘトヘトで働いていた風な学生さん達は、いい笑顔になって「あざ~す!」(ありがとうございますの今どき語)とお辞儀をした。
見なかったことに出来ない性分なので、人に余計な注意をして疎(うと)まれることもあるけれど、今回の「ひつじ」は楽しかった。
米子の出会いと「一口ひつじ」が、私をサンタクロースに変身させようとしている12月の始まり。
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