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2010年5月 9日 (日)

旅 その2-秘境の春

 せっかくだから富山に寄って行こうと、越中の秘境「五箇山の合掌造り集落」の話を解説するボス。合掌造りで最も有名なのは岐阜の白川郷だけれど、1995年に県境をまたがり両方ともひっくるめて世界遺産になった。旅は目的地に行く過程を楽しみにして、途中の未知との遭遇が面白いのだ。最短距離を飛行機や新幹線で行くことは、便利だけれど道を探す味がない。タイムスクープの発見は旅の魅力だ。

1005091_4  五箇山に向かいつつ屏風のような立山連峰の残雪が絵に見える。いたる所に合掌集落の看板があって、だんだんに「合」という漢字が家の形に見えてきた。断崖に作られた道の下のダムに山が映ってまさに秘境。そこまで逃れて隠れ住み村を作った平家の残党。タイムスリップの旅は八百年の歴史をさかのぼった。1005092

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残雪の五箇山合掌造りの里・相倉集落(4/30)

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雪解けの田に映る「逆さ合掌」。この時期だけの風景。

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二階におじゃましました

 

 百聞は一見にしかず。田んぼに雪の残る五箇山の春は、そこに暮らす人々の静かな柔らかいもてなしと、日本の原風景を守る丁寧な誇りある日常を映画のように映し出していた。本当の世界遺産とは人々がそこを愛して守りぬく力があってこそ認定の価値に値するのだと思った。
1005098_5  2メートルの積雪を融かした春は五箇山の里に一斉に色とりどりの花を咲かせ、天国のような里山で私はしばしスケッチに夢中だった。それが旅の途中なことも忘れそうになりながら。
 咲き群れる水芭蕉の清流近くで、ヤンキー風の青年が二人「夏の思い出」を歌っていた。咲きはじめた桜の中で夢を見たようなひとときを後にした。

・・・つづく

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コメント

素敵な旅の続きが楽しみです!

さあ
いっしょに行きましょう(*゚▽゚)ノ続きをお楽しみに♪:;;;:♪:;;;:

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